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2014.02.12

タイヤの視点から冬のドライブの安全を考える 〜冬用タイヤと路面の関係性〜

クルマの冬支度しましたか? 路面温度にも注意を!

冬場は氷点下まで気温が下がったり、それと同時に路面温度も低下する季節。
皆さんは冬の道を安全にドライブするために対策をしていますか?

クルマの冬支度というと、降雪地帯を走る場合はスタッドレスタイヤに履き替えたり、通年を夏用タイヤで過ごす地域の方でも、年に一度積もるかどうかの積雪に備えてチェーンなどの滑り止め装置を用意するといった方法が一般的。
冬の準備は降雪地帯だけのものだと思われがちですが、実は雪が殆ど降らない都市部の生活においても路面温度が低下する冬の季節は危険が潜んでいることも。

そこで、今回はイタリアのタイヤメーカーであるピレリジャパン株式会社の市川さんと岡村さんにご協力いただき、冬用タイヤの向き合い方についてお話を伺いました。

市川氏と岡村氏に学ぶ! 冬用タイヤとの向き合い方

 
─── 冬の路面は低温になったり、雪が積もったりするものですが、タイヤの視点から見て私たちが気を付けるべきことはありますか?

ピレリジャパン株式会社 
プロダクト マーケティング ディレクター
市川 仁 さん

雪が降らない都市部でクルマに乗られる方の場合、夏用タイヤで冬を迎えるケースが多いものですが、実はタイヤには性能を発揮する『適温』があります。高温になっても性能が維持されるように設計された夏用タイヤは摂氏7℃前後になるとタイヤに用いられたコンパウンドが硬化し、アスファルトの上であってもブレーキングやグリップ面において本来の性能が発揮できなくなります。
つまり、冬用タイヤは氷や雪で覆われた路面を走るためだけのタイヤではなく、路面温度が低下する冬の走行環境に適したタイヤというわけです。


日本では『雪道を走るクルマだけがスタッドレスタイヤに履き替える』というのが一般的ですが、欧州と日本では冬用タイヤに対するユーザーの意識が異なります。欧州の場合は速度無制限のアウトバーンを200km/h以上で駆け抜けるハイスピードな交通社会ということもあり、ユーザーは寒い冬の気候でも安心して走行できるように、タイヤのパフォーマンスが落ち始める11月末くらいには一斉に冬用タイヤに交換します。


────なるほど、雪が降らない場所を走る場合でも、気温が低下する冬場は適したタイヤに履き替えた方が安全だというわけですね。
ところで、冬用タイヤを装着して走る時に気を付けることってありますか?

ピレリジャパン株式会社 
広報販売部 セールスマネージャー
岡村 聡夫 さん

スタッドレスタイヤを装着しているからといって、5、6年前のタイヤが永久に使えるというものではありません。また、摩耗状態についてはタイヤの残ミゾが浅くなるとグリップしにくくなります。法規上では冬用タイヤに対して特別な規定は設けられていませんが、安全にドライブする上では自分でタイヤの状態を把握しておく必要があります。

また、保管状況によって劣化の具合はまちまちなので注意してください。長いあいだ雨にさらされていたり、紫外線を浴び続けるとゴムは劣化するものなので、使わない時期は冷暗所に置いておくなど、コンディションを保つ上では保管状態にも気を配る必要があります。

次に、走る上で気を付けたいことは、凍った路面など、滑りやすい路面は夏の道路と同じように走ることができないということです。急ブレーキや急発進など『急』が付く動作を避けたほうがいいでしょう。ギアは低い方が安全に走れる時もありますし、逆にエンジンのトルクが急激にタイヤに伝わったり、急にハンドルを切った場合もスリップしやすくなります。

夏用タイヤを装着している人が多い春先は、冬用タイヤを装着しているクルマとブレーキのタイミングやクルマが停止する距離も異なるので、冬用タイヤを装着しているクルマに乗っているドライバーはあらかじめ急ブレーキが効きにくいことを認識しておく必要もあります。

 

──── クルマと路面が唯一接しているのはタイヤだけですし、あくまでも運転するのはドライバー。タイヤがもつ特性を理解しておくことが安全運転に結びつきますね。

ドライバーの心構えとしては、『危険があるかもしれない』と過信しないことが大切です。夏場にアスファルトの上を走るのと同じ感覚で走るのではなく、速度を抑えて走るといった配慮も必要です。


また、タイヤ以外ではブレーキ時にタイヤがグリップを失ったさいにグリップの回復を促すABS、横滑りした際にクルマの挙動を安定させるESPといった電子制御の安全装置が付いていると心強いですね。


──── その点では、Alfa RomeoのMiToやGiuliettaといったモデルには、いざという時に車両の安定性を確保する電子制御デバイスが豊富に標準装備されたクルマです。横滑りを抑える機能をはじめ、電動パワーステアリング、アクセルレスポンスを統合的に制御するAlfa Romeo D.N.A.システムが付いているので、滑りやすい路面を走行する際は安心ですね。
ところで、冬用タイヤというと、『ウィンタータイヤ』とか『オールシーズンタイヤ』など耳にすることがありますが、スタッドレスタイヤと特性は異なるのでしょうか?

冬用タイヤというと、日本では『スタッドレスタイヤ』を思い浮かべる方も多いと思いますが、さまざまな種類が存在します。ピレリでは2種類の冬用タイヤを用意していますが、1つ目はAlfa Romeoの正規ディーラーで扱っている『スタッドレスタイヤ』のことで、降雪地域の凍結路や氷雪路で安心して走れる性能を発揮するもの。また、それ以外の冬用タイヤとしては、サマータイヤに近いドライ性能とウエット性能、高速走行の操縦安定性をもたらしながら、一時的に氷雪路に遭遇しても走ることができる『ウィンタータイヤ』も存在します。

PIRELLIのスタッドレスタイヤの一例
『WINTER ICECONTROL』

 

欧州ではメジャーな存在となっているウィンタータイヤですが、日本では現在販売しているメーカーはわずかで、このジャンルのタイヤの存在を理解している人は少ないのが現状です。
その理由は、日本では20年以上前に氷雪路を走るタイヤとして、タイヤ表面に鋲状の金属を備えた『スパイクタイヤ』が使われていましたが、環境面を踏まえて公道では使用禁止となりました。その後、スパイクタイヤに代わる性能を目指したタイヤとしてスタッドレスタイヤが開発され、日本では氷雪路における性能に特化した『スタッドレスタイヤ』が一般的な冬タイヤとして定着してきたのです。そうした経緯も影響して、日本では夏用タイヤ同様の性能を発揮する冬用タイヤは受け容れられにくい市場となっているのが現状です。

PIRELLIのウィンタータイヤの一例
『WINTER SOTTOZERO 3』

 

PIRELLIのウィンタータイヤの一例
『SNOW CONTROL SERIE3』

 

────なるほど、降雪地域を走ることが多く、氷雪路の性能に特化したタイヤを求めるなら『スタッドレスタイヤ』が最適。一方で『ウィンタータイヤ』は頻繁に雪が降り積もる場所は殆ど走らないけれど、希に雪が降る場所を走ることがあるとか、気温が低い冬場でも夏用タイヤと同様のドライ性能やウエット性能を求める人に選ばれるタイヤなのですね。

多少の雪やハイスピードにも対応できるタイヤとしては『オールシーズンタイヤ』と呼ばれるものも存在しますが、氷雪路で発揮する性能に基準表記が設けられている日本では、オールシーズンタイヤはチェーン規制された道路は走れません。ピレリで用意している雪が降る地域に向けたスタッドレスタイヤと雪が降らない地域向けのハイスピード対応のウィンタータイヤはチェーン規制の道路も走行できるものになっています。

このように、冬用タイヤには目的に応じて作られたいくつかの種類が存在しますが、
それぞれのタイヤがもつ特性を知っておく必要があります。

スタッドレスタイヤはタイヤ自体が柔らかく、あらかじめ低めの速度で走ることが想定されて設計されたタイヤです。氷雪路で走れるので水にも強いと勘違いされがちですが、地面に接するトレッド面のコンパウンドが柔らかく、雪や氷の上でグリップを確保するために細かいミゾの切れ目を入れて接地面を稼いでいるため、乾いた路面や水で濡れた路面を走る時は滑りやすい傾向があるので走る上では注意が必要です。
それに対して、ウィンタータイヤは95%は雪が降らないアスファルトの上を走っている方で『朝起きたらうっすらと雪が降り積もっていた』という場合や急な天候の変化でも『安全に自宅まで帰りたい』といった状況で頼りになるタイヤです。アスファルトの上を走るさいにウエット性能や高速走行時の安定性が確保できるなど、夏用タイヤとほぼ変わらない性能を発揮するメリットはありますが、氷雪路でのグリップ力はスタッドレスタイヤの方が高いレベルにあります。


 
────冬の道を安全を確保するためには、タイヤの特性を知った上でドライブすることが重要なんですね。
最後に、Alfa Romeoファンのみなさまにメッセージをいただけますか?

Alfa Romeoは『走る愉しみ』を求める方が選ぶクルマです。正しいタイヤ選びをした上で安全性を確保しながら、冬の道では夏の道とは違う運転の楽しさを味わっていただきたいと思います。また、雪道の運転に不安を抱いている方もいらっしゃると思いますが、FF車は滑りやすい路面を比較的安定して走れるメリットもありますし、スタッドレスタイヤを装着することで安心感が得られるドライブを満喫して欲しいと思います。大切な人のためにも、冬のドライブを安全に楽しむ上でしっかりタイヤも準備してください。

※アルファロメオ正規ディーラーでの取り扱いは現在「スタッドレスタイヤ」のみとなっておりますが、ウインタータイヤについては来シーズンは販売予定です。

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