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2015.06.03

伝統と最新技術が融合するミラノ、アルファ ロメオの歴史はここから始まった

main2さすがお膝元! パトカーもアルファ ロメオ。ミラノの中心地、スカラ座の前にて。

ミラノで万博が開催されるのは20世紀初頭以来、実に109年ぶりである。「地球に食料を、生命にエネルギーを」をテーマに掲げて、食料問題や食育など、「食」に関する幅広い知識が得られる。…と堅いことを言ってはみたものの、イタリアで食がテーマと聞けば、まっ先に美味しい食事やワインが気になる。7万種ものイタリアワインが試飲できるワイン館、レース好きならぜひ足を運びたいマルティニのテラスバー、ほっぺたが落ちそうになるほど美味しい生ハムのサンドイッチなど、会場を食べ歩いているだけでも楽しい。

21ミラノ万博のシンボル「生命の木」。高さ37メートル。イタリア・パビリオン前の湖面にそびえる。

31ミラノ万博では、参加国ごとの趣向を凝らしたテーマ館に加えて、イタリア各州のテーマ館も設置されていた。写真の建物がロンバルディア州のテーマ館だ。サフランを使ったミラノ風リゾット、オッソブーコ、そしてミラノで唯一、DOCワイン認定を受けているサン・コロンバーノ・アル・ランブロなど、ロンバルディア州ならではの美味しいものを挙げたらきりがない。

もちろん、この地域を訪れる魅力は食だけではない。長靴のような形をしたイタリアにとって、長年、ミラノのあるロンバルディア州はヨーロッパとの交流の玄関口でもあった。「最後の晩餐」を含め、9カ所もがユネスコ世界遺産に登録されており、古くから文化が花咲いている。また、アルプスの大自然、その雪解け水を称えるコモ湖周辺のリゾート地といった美しい自然も、魅力である。

41元々はミラノを都市国家たらしめたヴィスコンティ家の居城だったが、15世紀にミラノ公爵となったフランチェスコ・スフォルツァ公によって城塞へと改築された。芸術と文化を育んだ場所であり、今は美術館となっている。前方には巨大な噴水のあるカステロ広場、背後には平和の門とセンピオーネ広場が広がり、ミラノ市民の憩いの場になっている。

一方で、常に時代の最先端を行くエリアでもある。伝統的なスタイルと最新モードが融合して生み出されるイタリアン・ファッション、その存在を支える基盤として、北部にはシルクで有名なコモがあり、南部には高級靴で有名なヴィジェーヴァノがある。デザインの祭典として知られるミラノ・サローネについては、語るまでもないだろう。

51ミラノの石畳の上を走るアルファ ロメオ ジュリエッタ。この周辺にはブレラ美術館があり、おしゃれなカフェやギャラリーが並ぶ。

面白いことに、ちょうど前回の万博が開催された数年後、アルファ ロメオがこの地で創業した。当時は、Anonima Lombarda Fabbrica Automobili(=ロンバルダ自動車製造所)の頭文字をとって、A.L.F.Aと名乗っていた。100年の時を超えて現代まで連綿と受け継がれているアルファ ロメオのバッジは、ミラノの紋章である赤い十字のマークと、この地を支配したヴィスコンティ家の紋章を組み合わせたものだ。ミラノの中心にあるスフォルツェスコ城の中に残されている紋章のなかに、ちょうどアルファ ロメオのバッジと左右の組み合わせが反対のものがあり、アルファ ロメオがいかにミラノに拠点を置くことを誇らしく思っていたかがうかがえる。そして、1910年に「24 HP」が生まれたときにこのバッジを掲げて以来、現代まで連綿と受け継がれている。

61スフォルツェスコ城の中にある紋章のひとつ。ミラノの紋章とヴィスコンティ家の紋章を組み合わせたもので、アルファ ロメオのバッジと左右が反対である。

71スフォルツェスコ城の中には、ヴィスコンティ家の紋章もある。

同時に、この地域はレオナルド・ダ・ヴィンチの時代から科学の先端を走っていた。ガリレオ・ガリレイもしかりだ。ロマネスクを代表するロンバルディア様式の建物は、ヨーロッパに広く存在する。同時に、熟練した職人による匠の技も、この地域に根付いている。この地で自動車産業が生まれたのも、必然だ。ミラノに拠点を置くことが正解だったのは、戦前のアルファ ロメオの輝かしい戦績をみてもわかるだろう。

81オペラ座とドゥモを結ぶ美しいショッピングモール、ガレリアの中央にあるこの紋章は、ミラノのお隣のトリノのもの。紋章の牛をかかとで踏みつけながらぐるっと回ると幸せになれたり、再びミラノに戻ってこられたりするという。

熟練工による匠の技、最新の技術が集まることに加えて、デザインが融合する伝統はこの地に根付いており、今のミラノにも受け継がれている。当然、100年以上もの長きに渡ってこの地に拠点を置くアルファ ロメオにも、その息吹を感じられる。美しいボディのフォルム、魂を震わすエキゾーストノート、丁寧になめされた革の質感の高さ、中世からの石畳の上でも変わらない上質な走り、そうしたものをクルマの形にする職工たちの技、どれが欠けてもアルファ ロメオというクルマは作り上げることができないだろう。そして、これらすべてが揃うのがミラノという町であり、アルファ ロメオが生まれる場所なのだ。

LAST1イタリア名画が集められているブレラ美術館。18世紀には美術アカデミーであったが、19世紀にナポレオンによって美術館として整備された。

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