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2016.06.16

傘の重みに歴史を感じる マリア フランチェスコ

1910年にアルファ ロメオが創業した街、ミラノ。この街は、古くから“職人の街”として栄えてきた。今回ご紹介するマリア フランチェスコは、アルファ ロメオよりさらに60年ほど遡る1854年に創業されたイタリア最古の傘メーカーだ。

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クラフツマンシップが息づく街「ミラノ」

世界中で行われているファッションウィーク。諸説存在しているが、世界で最も有名なファッションウィークにミラノ・コレクションが含まれることに異論はないだろう。他にも家具の国際見本市として世界最大級の規模を誇るミラノサローネや、世界最大の靴の展示会ミカムなど、ミラノはものづくりの街として、伝統を重んじつつもモダンなデザインの発信基地となっている。そのような街に、160年以上もの間、変わらぬ製法を守り続ける傘メーカー「マリア フランチェスコ」がある。

ハンドメイドにこだわる逸品

今回ご紹介するマリア フランチェスコは1854年に誕生した。現在でも工場での大量生産に舵を切ることなく、生地の裁断、ミシンによる縫製、骨組みなど、熟練の職人の手による昔ながらの製法で、一つひとつ丁寧に作られている。さまざまな一流ブランドからの受注生産も行うなど、技術力とデザインセンスが高いレベルで共存しているのが特長だ。ハンドメイドであるため品数が少なく、日本国内で購入できる場所は非常に限られているが、今回はそのひとつである伊勢丹新宿店メンズ館にお邪魔し、洋品雑貨販売を担当されている仲田絢氏に話をうかがった。

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「カーム」と「アクティブ」が共存するマリア フランチェスコ

所狭しと傘が並べられている伊勢丹新宿店メンズ館1F。そこには、マリア フランチェスコを求めて来店される方が多いのだという。中には女性のお客様もいらっしゃるとか。ハンドルと生地の組み合わせが無数にあるので、自分だけの傘を探している人にぴったりなのではないだろうか。「そのとおりです。売り場にはご覧のとおりさまざまな傘がありますので、その中から選ぶ楽しみ、そしてそれを持つことの喜びを感じたい、というお客様が多いのだと思います」

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傘袋もカラフルで目を楽しませてくれる

「紳士の名品傘というとクラシックなスタイルが多い英国傘になると思いますが、それとは対照的に、イタリア傘のマリア フランチェスコは彩りもカラフルで遊びが効いているので、ファッションの選択肢も広がります。それが決め手となり、メンズ館では10年ほど取り扱っています。」確かに他に置いてある傘と比べると、鮮やかな色使いが目立つ。ただ、遊びが効いているといっても、刻印が施されたプレートがポイントのハンドルや太目で重厚感のあるトップなど、締まりのあるデザインで全体的に落ち着きがあり、大人が選ぶアイテムとして申し分のない仕上がりになっている。

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ハンドル部分には「Maglia Francesco」の刻印がなされているプレートがあり、特別感を演出している

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長めで骨太のトップからは品のよさを感じる

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傘の重みが出ている地厚の生地

「大事な商談やプレゼンの日や、前から楽しみにしていたお出かけの日、雨が降っていたら気分が落ち込みますよね。でも、そんなとき家から出る前にマリア フランチェスコを手に持って姿見の前に立ってみてください。色鮮やかな傘が添えられているのを見ると、気持ちも晴れやかになりますよ」購入される方の中には、雨が降るのを楽しみにしているという方もいるそう。イタリア人の人生の愉しみ方が、傘を通して伝わっているようだ。

マリア フランチェスコは住宅街の中にアットホームな工房を構えている。その中で、昔から綿々と受け継がれている製法を現代でも守り通し、雨の日が待ち遠しくなるような傘が丁寧に作られる。ビニール傘のように安さを求めるのも悪くないだろう。しかし、レザーのハンドル、木製のシャフト、スチールの骨、厚めの生地とこだわりが凝縮したマリア フランチェスコの傘は、人生をしっかりかさね、時間の重みを知る『大人』にぴったりの逸品だ。

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画像提供:伊勢丹新宿店

伊勢丹新宿店
住所:東京都新宿区新宿3-14-1
営業時間:午前10時30分~午後8時

撮影 安永明日香
取材・文 奥野和博

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