• Mondo alfa
  • 熟練の職人が丁寧に仕上げる「世界最高」のハンドメイドシャツ、ルイジ ボレッリ
2016.04.28

熟練の職人が丁寧に仕上げる「世界最高」のハンドメイドシャツ、ルイジ ボレッリ

大切に作られたものには魂が宿るというが、そこにあるのは作り手の想いだけでなく、使う側がそれを感知し同様の想いを込めて扱うからではないだろうか。大切に作られ、大切に乗られるクルマ、大切に着られるシャツ。魅力あふれるモノには、その人のライフスタイルを変えてしまうほどのパワーがある。

luigi_borrelli01

他のシャツが着られないほどの着心地!

ルイジ ボレッリのシャツに一度でも袖を通した人は、口を揃えて「もうほかのシャツは着られない」という。ハンドメイドならではの着心地に魅了されるのは言うまでもないが、縫い目のひとつひとつが丁寧な手仕事で作りあげられているその一枚に、静謐なまでの美しさと、手作りのあたたかみを感じるせいだろう。そして、「この大切な一枚に自分でアイロンをかけること」「それを着てクルマに乗ること」そうした日々の暮らしに喜びを覚えるのだ。

大きいシルエットで動きやすい、というのならそれこそジャージでもTシャツでもいいわけだが、ボレッリのシャツはそうではない。タイトで美しいシルエットなのに、実際に着てみると驚くほど動きやすい。愛車に乗るとき、ぜひ身につけていただきたい一着なのだ。

luigi_borrelli02

既成のシャツは32,000円〜(写真のサックスブルー:32,000円)、パーソナルオーダーは45,000円〜。メイド・イン・イタリーではなく“Made in Napoli”に誇りを持ち、熟練職人が一枚一枚仕上げる特別な逸品だ。合わせたネクタイは今シーズンおすすめの小花柄(麻100%で16,000円)。ネクタイも手縫いで高品質なので、プレゼントとしても人気が高い。

ナポリの老舗「LUIGI BORRELLI」の創業は1957年だが、その長い歴史が始まったのはさらにさかのぼって1904年。創業者ルイジの母アンナが自宅で近所の人々のためにシャツの仕立てを始めたことがきっかけだった。腕前は瞬く間に評判となり、ナポリの洒落者がこぞって袖を通すようになる。

やがて彼女はアトリエを構え、本格的に製造を開始。息子ルイジは、自らの名を冠した「LUIGI BORRELLI」を創業してからも母の情熱を受け継ぎ、平面的で硬い縫製のシャツしか存在しなかった時代に、人体を徹底的に研究し、最高の着心地を誇るシャツを量産できる体制を整えていく。熟練の職人がこだわりを発揮しつつ丁寧に縫い上げるシャツは「ナポリシャツ」の代名詞として世界中で愛されるようになったのだ。

luigi_borrelli03

フラッグシップストアはミラノ、ローマ、フィレンツェ、カプリなどイタリア各地のほか、東京・北青山にも「LUIGI BORELLI TOKYO」を構える。直営店ならではの豊富な品揃えの中から、ボレッリのシャツを愛する経験豊かなスタッフが「最高の出会い」を演出。

「世界最高」とも称されるルイジ ボレッリのハンドメイドシャツ。創業当時から、ミシンとハンドワークを使い分け、「着たときに一番リラックスしてもらえるシャツ」であり続ける。美しい見た目はもちろんのこと、身体が包み込まれるような最高の着心地を追求するため、重要な部分はすべて手作業。すなわち、襟、アームホール、ヨーク(肩と首まわりがつながる部分)、ボタン付け、ガゼット(前身頃と後身頃を合わせる裾の部分を補強する布)、袖のかんぬき、これら6工程は職人が一着ずつ手縫いで行っているのだ。

そしてさらなる満足を提供するためのサービスが、ス・ミズーラ(パーソナルオーダー)。先ほどの6工程に加え、ボタンホールと前立ての裏側も手縫いで仕上げるのだが、完全な「オーダーメイド」ではない。あくまでもルイジ ボレッリの既成シャツをブランドのスタイルとして大前提に置き、その美しいシルエットと至高の着心地を守りながら、着る人の要望を細やかにかなえていくやり方だ。

luigi_borrelli04

イタリアでは伝統的にジャケットは男性の職人が、シャツは女性が作り上げることが多い。ボレッリのシャツも「マンマのシャツ」と呼ばれているとか。タイトなシルエットでありながら非常に動きやすく、着心地がいいことに驚かされる。そして、「マンマの愛情」を感じるのだ。

luigi_borrelli05

シェルボタンは通称「とりあし」と呼ばれる独特な付け方で手縫いされている。ス・ミズーラなら、写真のようにボタンホールまで手縫い。直営店で購入すれば、ボタンの無料交換やアイロンワークのレクチャーなど、良いものを長く愛し続けるためのサービスも充実。

luigi_borrelli06

Fornitori della real casaサヴォイア家御用達の紋章。イタリア王家にも愛された証。もちろんこの部分も手縫いだ。

シルエットにもこだわった至高のシャツ

ス・ミズーラのシルエットはスリム、レギュラー、ナチュラルの3種類あり、たとえば細身のスタイルで着たい人はスリムを選ぶ。それぞれのシルエットはさらに36〜44のサイズでサンプルが用意されている。シルエットは好みで選び、サイズは肩幅を基準にするといい。「肩幅に合わせてサイズを決めれば、あとは細かく採寸し、それをもとにイタリアの工房で一枚一枚お作りします。首周りは細くボディはがっちりしているなど体型は人それぞれですが、細かい部分を出したり詰めたりできるのがス・ミズーラの特徴なので、ほかにはない着心地を味わっていただけます」(東京店店長 豊田さん)

luigi_borrelli07

生地は、既成にないものも含め常時300〜400種から選べる。「人気が高いのはボレッリの定番ともいえるブルー。フォーマルにもカジュアルにも着こなせます」。カフスの大きさや形、ボタンもお好みで。「既成のシャツでダブルカフスってなかなかないので、そのタイプを選ぶ方も多いです。時計をするほうのカフスを1cm大きくするなど、細かなこだわりが発揮できる部分でもありますね」(豊田さん)

luigi_borrelli08

襟の形を選べるのも、ス・ミズーラの醍醐味。日本では20〜30種の中から選べるが、長い歴史があるので本国ではさらに種類が多いとか。襟型に名前が付いているのがおもしろい。大定番は、今回撮影したサックスブルーのシャツの襟型「ルチアーノ」。

着心地をとことん追求したハンドメイドのシャツだから、タイトで美しいシルエットと動きやすさを両立させる特別な満足感を与えてくれることは間違いない。それと同時に、違う魅力も内包する。東京店グランドアドバイザーの血脇さんはこう語る。

「手に取っただけで、大切に作られていることはわかります。袖を通すと手作りのすばらしさがひしひしと伝わって、粗雑には扱えないなと感じます。実際、洗濯にはネットが必須だし、アイロンがけもなかなか難しい。でも、洗濯やアイロンを自分で丁寧に繰り返すというライフスタイルを作り、 楽しませてくれるシャツだと思います」。気に入った靴を磨く、あるいは大切な愛車を磨く。そんな行為を楽しめる人にとって、ルイジ ボレッリがもたらすライフスタイルの変化は、喜ばしいのではないだろうか。

luigi_borrelli09

「大切なシャツに、愛情を持ってアイロンをかける。それを自分でやるのがいいんです。多少シワになっても、襟とカフスの部分さえきちんとしていれば大丈夫ですから。とあるご年配の社長さんが、ボレッリのシャツを着るようになってからご自身でアイロンをかけるようになり、奥さまにも喜ばれて「全部ボレッリにしてちょうだい」と言われた、なんていうほほえましいエピソードもあります。忙しい方でも、アイロンをかける時間が逆にリラックスにつながって楽しいそうです」(血脇さん)

扱いやすさだけでいえば、身頃や袖まわりに余裕があってアイロン不要な生地のほうがいい、と思う人もいるかもしれない。「丈夫に作ろうと思えば作れるんですよね。手縫いをやめてミシンワークにするのは簡単なことですし。でも、ボレッリはそれをやらないんです。愛情をかけて作る。それを、愛情を持って扱う。そういう接し方ができるシャツがあってもいいんじゃないかと思いますよね」

luigi_borrelli10

袖の付け方にも着心地を追求したこだわりがあり、おかげで腕を前に動かしやすい。可動域が広いので、「今日はシャツを着ているから動きづらい」というようなことは皆無で、むしろ最高に動きやすい。当然ながら運転もしやすいのだ。

「日本人の傾向として、試着の際に腕を前後に振って押したり引いたりするような動作をする方が多いですが、シャツやスーツを着慣れたヨーロッパの人たちは逆に肩甲骨をせばめる感じで着こなします。試しにやってみてください。両側の肩甲骨をすっと寄せてみると胸が自然と張り、シャツ姿が決まるんです。アルファロメオを運転するときも前かがみではなく肩甲骨をせばめると、かっこいいですよ。ボレッリのシャツは、その人の体型に合わせるというより、着ることで姿勢がよくなり美しく見える、理想の体型になるように作られていると思います。大げさではなく、着ているうちに美しく、健康になっていくシャツなんですよ」

luigi_borrelli11

細身のシルエットで、着ている人をかっこよく見せてくれる。そのうえ動きやすい。モデルの男性はミュージシャンでもあるが「ギターも弾きやすいです。着ていて快適だし、ラインがかっこいい。ほしくなる一着ですね」と語ってくれた。写真の白いシャツ(襟はボタンダウン):33,000円。

歴史と伝統と職人気質に裏打ちされたルイジ ボレッリのシャツ。その美しさと着心地を体感すればするほど、この一着を作り上げた職人たちの心意気や手仕事のあたたかみを感じる。だからこそ、「もうほかのシャツは着られない」と思うのかもしれない。ス・ミズーラはオーダーしてから3ヵ月待ち。その待ち時間さえ、楽しいものとなるだろう。

luigi_borrelli12

LUIGI BORELLI TOKYO
東京都港区北青山3-15-9
TEL03-6419-7730/火曜日定休

撮影 SHIge KIDOUE
取材・文 山根かおり
matricaria