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2017.01.12

300年育んできた知性と感性が息づく洋食器の定番「リチャード ジノリ」、和にも洋にもなじむ美しさ

時間を経ても魅力を失わない逸品は、美しいデザインとそれを紡ぎ出す技術・職人技が共存し、互いの価値を高め合っているものが多い。今回ご紹介するリチャード ジノリも、知性[IQ]と感性 [EQ]が最良の形で結実したブランドである。

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300年近い歴史の中で育まれた職人技と感性

日々どんなモノを使うかは、暮らしを形作る大きな要因である。どんなクルマに乗り、どんな器を使うか。もしアルファロメオの機能性と美しさに魅力を見出しているなら、同様の価値観で器も選んでみるのも面白いかもしれない。

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ブランドを代表する3つの柄。上は18世紀に誕生した最古のシェイプのひとつ、そのなかでも白磁の代名詞として知られる「ベッキオジノリホワイト」。右は「アンティコ」(古典)と呼ばれるシェイプのなかでもクラシックな定番シリーズ「イタリアンフルーツ」、左は「インペロ」(帝国)というシェイプで、1920-30年代にアートディレクターを務めた巨匠ジオ・ポンティへのオマージュをこめた「カテーネ」。

Richard Ginori(リチャード ジノリ)は1735年創業、言わずと知れたフィレンツェの磁器ブランドだ。元々の社名は“ラ マニファットゥーラ ディ ドッチァ”だったが、19世紀後半にリチャード社と合併し現在の“リチャード ジノリ”となった。何世代にもわたって職人たちが受け継いできた技術は、使いやすく美しい器として実を結び、使う人に「道具」以上の喜びを与え続けてきた。

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セスト・フィオレンティーノにあるリチャード ジノリの工場。今もMade in Italyを守り続けている(写真提供/リチャード ジノリ)。

自ら原料を探し、色の研究にも励んだ創業者カルロ・ジノリのDNA

創業者のカルロ・ジノリ侯爵(1702-1757)は13世紀よりフィレンツェ共和国の司法長官などを歴任してきた名門ジノリ家の当主。トスカーナ大公国の要職にあり、時代のニーズを敏感に察知する進歩的な性質で、鉱物学への造形も深かったことから、自ら磁器の原料となる土を探したり、発色の研究に励んだりしたという。

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インペロシェイプのデミタスカップ&ソーサー。右の「カテーネ」は蓋付きで10,000円+税、左の「コンテッサ」は15,000円+税(蓋は参考商品)。エスプレッソに蓋は不要だろうが、そこにあえて遊び心を持ち込んだ。ジノリ定番の蓋付きマグカップも人気。デミタスカップに合わせるのは16cmのプレートがおすすめ。

そうしてフィレンツェ郊外にある自らの領地ドッチァに窯を誕生させたのが1735年。当時、ドイツではマイセンが、オーストリアではアウガルテンが一足早く開窯(窯の稼働開始)していたが、イタリアではジノリ侯爵の窯が初。中国や日本から伝わる精巧で美しい磁器に魅せられながら作品を作り続けた侯爵の想いはジノリファミリー五世代にわたって受け継がれていく。

ジノリの代表作「ベッキオジノリホワイト」

ひとつのブランドが300年近く続くのは驚異的なことだが、さらにすばらしいのは開窯初期に生み出されたデザインや技術が今でも受け継がれていること。その代表作が、ベッキオジノリホワイトである。

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ベッキオジノリの特徴であるバロック様式の格調高いレリーフは、現在でも手作業で型を彫っている。何度か使うと角が鈍くなってしまうので、その都度作り直すのだという。ジノリの美しさは、まさに技術と感性から成っている(写真提供/リチャード ジノリ)。

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手彫りの型にひとつひとつ材料を流し込み、コンピュータではなく人の感覚で製造・管理していく昔ながらの製法。こうして生み出されたベッキオジノリホワイトは、年月が経っても飽きることのない永遠の美しさを持つ。

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ベッキオジノリホワイト、プレート25cm(4,500円+税)。適度な深さがあり値段も手頃なので、パスタやリゾットなど日常使いにぴったり。優雅なレリーフが、歴史ある美しい道具を日々使う喜びを実感させてくれるだろう。

18世紀に誕生した最古のシェイプのひとつ、ベッキオジノリ。開窯初期から受け継がれてきた雄鶏や花々を描いたシリーズも人気だが、なかでも食べ物が映える「ベッキオジノリホワイト」は絶対に欠かせない定番中の定番。有名レストランやホテル、アリタリア航空のビジネスクラスなど、名だたる場所で使われているという。シンプルだからこそあふれ出す優雅な気品はジノリならでは。

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22cmのスクエアプレート(5,000円+税)は、イタリアンにはもちろん和食にもしっくり。編みかごのようなレリーフが上品なアクセントを添える。

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リチャード ジノリは日本人の愛好家が多いことから、日本の食卓を意識した商品開発も行っている。こちらは和食との相性抜群の長方形プレートと箸置き(参考商品)。不定期的に販売されるもので、2017年春のキャンペーンでも登場予定という。

本物の器が食文化を形成する

手軽に済まそうと思えばワンコインで食器が買える時代だが、そこからは物語や文化は生まれない。手間と愛情をかけた料理だからこそ、それにふさわしい器に盛り付けたくなる。美しい器は、食文化をも形成し得るのだ。

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職人の厳しい目に適ったものだけに押されるバックスタンプは技術と伝統の証。右は、ベッキオジノリホワイトの「ピクルス」(5,000円+税)にバックスタンプが押されるところ(右の写真提供/リチャード ジノリ)。

試しに、ジノリの器で朝昼晩の食事をとってみると、想像していた以上に気持ちが豊かになることがわかる。「今まで乗っていたクルマからアルファロメオに乗り換えたら、期待以上に高揚した」というオーナーの話を聞いたことがあるが、クルマと器、モノは違えど、その影響力には共通点があるようだ。

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アーカイブにあるモチーフを描いたラグジュアリーな線画のカタログ。繊細かつ優雅でありながら過度な装飾は施さない。「飾り」ではなく「日常使い」がふさわしいリチャード ジノリの美しい世界観を見事に表現している。

アルファロメオとリチャード ジノリ。イタリアのモノ同士というだけでなく、いずれも知性[IQ]と感性[EQ]が根底にあり、知性が感性を、感性が知性をさらに刺激し、より高め合って成立してきたブランドといえる。IQとEQの結晶、ここにあり。

リチャード ジノリ

撮影 SHIge KIDOUE
取材・文 山根かおり
matricaria

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