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2017.12.01

表参道にある花屋『ディリジェンスパーラー』の人気フローリスト・越智氏に聞いた、花を贈る“楽しみ”とは?

女性に贈りたいおすすめの花束と『ジュリア』をイメージした花を越智氏にリクエスト。今年のクリスマスはおしゃれな花束をプレゼントしてみては?

「なくなるから重くならない」

女性に花を贈った経験はお持ちだろうか。「普通に贈るでしょ!」「贈ってみたいけれど、なんだか照れくさい」「花ってどうやって選ぶの?」など、いろいろな声があるだろう。今回はこのフェスティブシーズンに花を贈ってみてはどうかという提案だ。

専門家のアドバイスを仰ぐべく、表参道ヒルズのフラワーショップ『ディリジェンスパーラー(DILIGENCE PARLOUR)』のオーナーで、フローリストの越智康貴(おち・やすたか)氏のもとをたずねた。越智氏はイベントや店舗の装花、雑誌・広告撮影のスタイリングなど、さまざまな場で花や植栽にまつわる仕事をしている。ファッションブランドのパーティーやイベントで、花のアレンジを頼まれることも多い。

その越智氏が、2016年3月、表参道ヒルズの地下1階に『ディリジェンスパーラー』をオープンした。スペースは決して広くない。いやコンパクトといっていいスペースに、色とりどりの花が咲き誇っている。花を買う予定などなくても、思わず目を引く華やかさだ。

「花を贈る良さ、ですか? いずれなくなるものですから重くなりませんし、金額もわかりにくいですよね。僕の場合は、料理人の友達が多く、手土産にお菓子やワインを買いにくいことがあるんです。そんなときにも花は重宝します」

「まずは一輪、買ってみる」

年齢性別問わず、花を贈られてうれしくないという人は少ないだろう。贈り物の“鉄板”だ。それでも贈りなれていないと、なかなか贈りづらいアイテムであり、「花を贈るのは難しい」と考えてしまいがちだったりもする。いったいどんな花を、どんな風に買えばいいのだろうか。

「好きな花を買えばいいと思います。僕、中学のときにギターをやりたくて、ギターにくわしい友人に、どんなギターを買えばいいか聞いたことがあるんですよ。そうしたら、“好きなものを買えばいい”という答えが返ってきたんです。僕としては、“どこのメーカーの、どんなギターがいいのか教えて欲しい”と思って聞いたのですが、なるほどなぁと思いました。
見た目が気に入ったものや、贈る相手に似合いそうだと思うものを、まずは一輪、買ってみてはどうでしょう。そういったことを繰り返すうちに、だんだん欲しいものが定まってくると思います。もう少し複数の花を使いたいなら、ご自身で主役となる花を選び、その主役に合うものをお花屋さんに選んでもらうといいと思います。そういった花束を贈られると、“自分のために選んでくれた”という印象が残ります。たくさんの種類の花を使ったほうが豪華な気がしますし、もちろん素敵なのですが、“花束をもらった”という記憶は残っても、“自分のために”という印象は薄くなってしまいます」

「“キオスク”のような花屋を作りたい」

現在、雑誌の撮影や名だたるファッションブランドからの装花の依頼など、さまざまなジャンルから引っ張りだこの越智氏だが、子どもの頃から“花”を生業にしようと思っていたわけではなかったという。
「服飾の専門学校に通っていたとき、チョコレートショップでアルバイトをしていたんです。そのお店がフラワーアーティストとコラボしたことで、フローリストという仕事があることを知り、興味を持ちました」

専門学校を3月に卒業後、10月から資格を取るための学校に通う予定だったが、“それまでの半年間はこれまでやったことのないことをやってみたい、だったら花の世界に飛び込んでみよう”と百貨店の花屋で働きはじめる。こうして越智氏と“花”との蜜月はスタートした。“花”を扱う楽しさはどんなところにあるのだろうか。

「僕、子どもの頃、学習雑誌の『学習』と『科学』が好きだったんです。アリの巣の観察キットなどに夢中になりました。生命の力を感じるものに惹かれるというか……。よく聞かれるんですけど、いつもちゃんと答えられないんです。ただ、花を扱う仕事は楽しいですね」

『ディリジェンスパーラー』をオープンする際にイメージしたのは、“キオスクのように気軽に立ち寄れる店”だったという。

「実際、一輪だけ買っていかれる方もたくさんいらっしゃいます。この間は16歳の子が花を買いに来てくれました。さすがにびっくりしましたね(笑)。いらしてくださるお客様はみなさん、穏やかです。いろいろなリクエストをされる方がいらっしゃいますが、イメージをくみ取り、かたちにするのは僕にとってもわくわくする作業です。少年漫画を描いている漫画家の方に差し上げるので、努力、友情、勇気のイメージでというリクエストだったり、今回のように車をテーマにしたものだったりと、キーワードでご注目をいただくことが多いですね。また今回の花束に使っているヒペリカムのように、昔からある花を新しいかたちで見せるというのも楽しいです」

「花選びってセンスが問われがちですが、あまり気にしなくてもいいと思うんです」と越智氏。たしかに難しいことを考える必要はないのかもしれない。自分がきれいだと思うもの、贈り相手をイメージしたものを買い求める──、花選びは実はとてもシンプルなものなのだ。また、女性に花を贈るという行為もステキだが、慌ただしい時期だからこそ、自分のために花を買い、部屋に飾るというのも粋だ。越智氏に自宅で花を扱う際のアドバイスを尋ねてみた。

「新鮮な切り口で、清潔な水につけておくのが基本です。切り花は水を吸って生きているから、断面がダメージを受けていると全体がだめになってしまいます」
ちなみに、『ディリジェンスパーラー』では、バッグのように手提げで持ち運べ、透明のセロファンで花をくるんだ、フラワークリアバッグの需要が高いという。外から花が見えるので見た目が華やかで、男性もスマートに持ち運べるし、クリアバッグから取り出し、そのまま花瓶に移すこともできる。

なお、今回、越智氏に、女性に贈りたいおすすめの花束2種と、アルファ ロメオ『ジュリア(Giulia)』をイメージした花束を作ってもらった。花で表現される、独特の、そして、美しき世界観をぜひ味わってほしい。

■大人な女性に贈りたい!秋冬におすすめの花束(バラ・ヒペリカム・ユーカデンドロン)


▲「ピンクは難しい色ですが、あえて女性に女性らしい花束を贈ってみるのもおもしろいのではないかと。秋冬らしく淡いトーンのピンクも入れ、ラブリーすぎず、大人の女性にも合う花束に仕上げています」

■贈る相手を選ばない。女性の友人にも贈りたいおすすめの花束(ストック・八重咲きのユリ・バラ)


▲「白とグリーンは贈る相手を選ばない、フレッシュな印象の組み合わせ。同じ白同士だとべったりした印象になってしまいますが、少しクリームかかった白を入れ、つぼみもいかすことで、グラデーションを出しました。また、葉の緑が多く入ることでも生き生きとした印象になります」

■『ジュリア』をイメージした花束(ワックスフラワー・カーネーション・なでしこ・ヒペリカム)


▲「車の色合いというよりも、都会的でアクティブ、そして、新しいものに対して理解があるスタイル、というイメージで作りました」

「花を手にもった人同士がすれ違う、そんな街ってすてきですよね」
女性に、そして、自分自身に花を贈る──。この冬、小さな冒険を楽しんでみてはどうだろうか。

▼Information
ディリジェンスパーラー 表参道
東京都渋谷区神宮前 4-12-10 表参道ヒルズB1F
TEL:03-6434-7826
営業時間: 11時~21時(月~土・祝日・連休最終日)/11時~20時(日)
http://diligenceparlour.jp

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PHOTOGRAPHY: 大石 隼土
TEXT: Aya Hasegawa