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  • シャンパーニュと織り成す究極のマリアージュ
    〜東京ミッドタウン「六本木テラス フィリップ・ミル」〜
2017.04.26

シャンパーニュと織り成す究極のマリアージュ
〜東京ミッドタウン「六本木テラス フィリップ・ミル」〜

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今年3月、開業10周年を迎えた東京ミッドタウンに「六本木テラス フィリップ・ミル」がオープン(運営は株式会社ひらまつ)。“グランド・キュイジーヌの大いなる希望の星”と称されるシェフ フィリップ・ミル氏が手がける最高の料理を上質なシャンパーニュとのマリアージュで堪能できる、今最も注目すべき新店だ。


東京ミッドタウンに誕生した、テラス席のある最旬シャンパーニュサロン

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あなたがシャンパーニュを飲みたくなるのはどんなときだろう。華やかな泡と喉ごしを楽しみたい乾杯のシーン、あるいは、甘口のシャンパーニュを食後に・・・? 「六本木テラス フィリップ・ミル」は多くの日本人が抱いている従来のイメージに、優雅な新しい発見を与えてくれる。

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約100種のシャンパーニュを常備し、バイ ザ グラスでも月替わりで6種提供。「泡のお酒が好き」という初心者から、産地や造り手に精通するシャンパーニュラヴァーまで、すべての人が楽しめる空間。フィリップ・ミル氏の信頼も厚いソムリエが料理に合わせた提案をし、至福の時間を演出する。

“シャンパーニュのアンバサダー”を自認するミル氏は、シャンパーニュを「料理に合う飲み物=ガストロノミーワイン」として広めたい、と願っている。この店の魅力を語るには、「フランス料理界きっての実力派シェフによる美しく繊細な料理」「上質なシャンパーニュ」という特長だけでは足りず、その双方を同時に、つまり「最高の料理と最高のお酒を最高のマリアージュで堪能できる」ことに、本質があるのだ。

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フィリップ・ミル氏。パリの「ラ・セール」や「ホテル・リームス」等、名だたるレストランで修業後、弱冠38歳で国家最優秀職人賞(M.O.F)を受賞。現在はシャンパーニュ地方・ランスの名門シャトーホテル「レ・クレイエール」内の有名レストラン「ル・パルク」(ミシュラン二ツ星)とブラッスリーの料理長を務めている。

なぜ、フィリップ・ミル氏の料理は世界を魅了するのか?

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美しい盛り付けを誇るミル氏、中でもビーツやラディッシュのパレット仕立ては圧巻。野菜を丸ごと塩釜で包み2時間以上蒸して旨味と色合いを閉じ込めるそうで、食感も味もすばらしい。真鯛とともに供されるが、ベジタリアン向けのコースでは野菜のパレットが主役。確かに十分な存在感だ。

感嘆するほどに繊細で美しいフィリップ・ミル氏の料理。計算し尽くされたデコレーションには、「お客様に常に喜びや驚きを味わっていただきたい」と願うミル氏の人柄と、類い希なる感性が凝縮しているかのようだ。しかし彼は、「見た目はラスト。その前に重要なのはあくまでも味です。何を置いてもまずはそこから」と語る。

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ボタン海老のタルタル&ムースと手長海老のフリット。ライムやエシャロットで清涼感を加えたタルタルは海老の濃厚な甘さが際立つ逸品。美しい色合いのムースはなめらかな口どけ、さっくり揚がったフリットは王道の旨味で、同じ素材でもまるで違うテクスチャーと味わいが楽しめる。

彼の料理は伝統的な技術やセオリーを忠実に継承した確固たる知性[IQ]の上に成立している。食材を扱うときは、煮る・蒸す・焼くというフランス料理の基礎的な手法を用いてひとつひとつの味や食感を細かく確認した上で、最終的な調理法や味付けを決めていくという。そして、盛り付ける際には、彼自身のモダンで精緻な感性[EQ]が見事に花開くのだ。

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真鯛のヴァパール(蒸気で低温調理)はしっとり絶妙に火が通り、なめらかで弾力のある食感と鯛の旨味が楽しめる。この真鯛と野菜のパレット仕立てが一度に味わえるとは、なんたる贅沢。ちょこんと添えられた柑橘とグリーンハーブのソースも、素材の凝縮感がありすばらしいアクセントに。

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黒い器にモダンに盛られた仔鳩のファルシ−。トゥーレーヌ産仔鳩の胸肉に、鶏のムースやマッシュルームなどを詰めて焼き、牛テールと赤ワインをベースに仔鳩のガラを加えたソースでラッケ(コーティング)したミル氏のスペシャリテだ。白いゼブラ柄は根セロリのピューレ。濃厚さと甘み・酸味のハーモニーが際立つ逸品。

基本を重んじるミル氏だけに、正統なフランス料理を思い起こさせる濃厚でコクのあるしっかりした土台を持つ。それでいて全体の印象は軽やかでシャンパーニュにふさわしい。たとえばそれはソースに加えられたシャンパーニュの爽やかさや、添えられたフルーツの酸味であったり。あるいは、やわらかい、かたい、カリっとした歯ざわりなど多様な食感の組み合わせであったり。ミル氏の真骨頂といえる正確さと厳密さ、味・食感のバランスに「遊び心」も加わって表現され得る、力強くも繊細な味わいなのだ。

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極上の時間を締めくくるのは「プラリネのパルフェ ナッツの香るショコラのクレーム」。濃厚なカカオの風味をまとわせながら、軽やかな口当たりと絶妙な甘みのバランスがすばらしく、重さはまるで感じない。シャンパーニュに合わせることを意識した珠玉のデザートだ。

大手メゾンから個人経営まで、シャンパーニュ100種の品揃え

シャンパーニュを常時100種というのは他に類を見ない品揃えだが、数の豊富さよりもその内容に注目したい。ミル氏自らカーヴ(酒蔵)を歩き、大手メゾンから個人まで、メーカーと常に連携しながら、今、一番出来のいい旬なものを置いている。

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1825年創業のメゾン「ジョセフ・ペリエ」のロゼ(左)とプレステージの「ジョセフィーヌ」。エレガントな酒質、伝統と歴史、実直な造りで世界に名を馳せる家族経営を続ける造り手で、ウイリアム王子の結婚式やノーベル賞授賞式晩餐会にも供されている。

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ひらまつグループのフラッグシップは、シャルドネ種100%で造られるブラン・ド・ブラン。優良年にしか生産されない“幻のシャンパーニュ”の造り手「サロン」の姉妹メゾン「ドゥラモット」の手によるプレステージ・キュヴェである。香りを楽しめるチューリップ型のグラスもオリジナル。

シャンパーニュの魅力を広めるため、造り手を迎えて料理ととともに楽しむ晩餐会「メーカーズディナー」なども開催。前回は、先ほど紹介したジョセフ・ペリエの当主夫妻が来日し、日本にほとんど流通していない「ブランド・ノワール」をはじめジョセフ・ペリエの歴史を感じることができるプレミアムな一夜が提供された。

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1849年創立の家族経営のシャンパーニュ・ハウス「ポル・ロジェ」(一番左)、 “オート・クチュールのシャンパーニュ”と評されるほど丁寧な造りで知られる「アヤラ」など、珠玉のラインナップ。メーカーズディナーは今後も開催予定とのことなので、ご予約はお早めに。

「お客様を満足させること」すべてのこだわりは、そのために

ミル氏が自身のこだわりや思いを語る際、何度も「リスペクト」という言葉を聞いた。素材や自然、生産者へ、文化やそれを継承することへ、そして共に働くスタッフへ。すべてにおいてリスペクトすることが重要だ、と。

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「料理といえば、喜びといえばここ、というレストランにしていきたい。心地よいテラスでおいしいシャンパーニュを自由に楽しんでいただける場にしたい」と語ってくれたミル氏。料理に合わせたシャンパーニュのチョイスをソムリエにお任せする「デギュスタシオン」もおすすめだ。

「大切なのはすべてを調和させるチームワークです。目標とするゴールは、お客様を満足させることなのですから。良質なシャンパーニュがあり、マリアージュを楽しめる料理があり、ソムリエがいて、心のこもったサービスがある。互いがリスペクトしあって高め合うことで、その空間はすばらしいものになっていきます。それがお客様の満足につながるのです」(ミル氏)

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席数は、ダイニング80名、個室4室(2〜12 名)。天気のいい日にはテラス席も心地いい。シチュエーションや時間帯に応じて幅広く使い分けられるのも、「六本木テラス フィリップ・ミル」の特長だ。

美味であるというだけでなく、居心地のよさを実現してこそ、真の意味でのラグジュアリー。料理を作る上での正確さや緻密さ、客に喜びと驚きを与えるプレゼンテーション。それらはすべてミル氏が追究する「ディテールの重要性」を表す一端ではあるが、それがすべてではないのだ。

料理、お酒、雰囲気、サービス。何ひとつ欠けても成立しない調和のもとでの究極のラグジュアリーがここにはある。IQとEQの双方向から高め合って成立する空間は、本物を愛するアルフィスタを必ずや満足させてくれることだろう。

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六本木テラス フィリップ・ミル
東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガーデンテラス 4F
TEL 03-5413-3282
ランチコース3,500円〜、ディナーコース8,000円〜
ソムリエにおまかせの『デギュスタシオン』シャンパーニュ3種4,500円~
By the Glassは1,600円~
※すべて、税・サービス料(10%)別。

撮影 SHIge KIDOUE
取材・文 山根かおり
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