Diversity 2011.04.14

ピースウィンズ・ジャパンと共に被災地の支援を続けます。

together with Alfa Romeo

今、私たちには一体何ができるのか、何をすべきなのか。

被災地の現状を知るにつけ、「何かしなくては」という思いに駆られる人は日本中にいることでしょう。節電することも、正しい情報を得て風評被害を招かないことも、できるだけ平常心で経済活動を続けることも、広い意味では復興に役立つということを、まずは知る必要があるかもしれません。

そして、寄付をする、支援物資を送るなど、直接的な行動を継続的に行っていく必要性も、多くの人が感じていることでしょう。現地に赴いてボランティア活動をしたいと考える人も少なくないはずです。しかし今の時点で現地入りするには、それ相応の経験やノウハウがなければかえって迷惑をかける結果になりかねないのもまた事実。今、私たちには一体何ができるのか、何をすべきなのか。企業単位でも個人単位でも、考えつくす必要があります。

フィアット グループ オートモービルズ ジャパン株式会社では、今後、継続的な支援を行うために、すでに各方面と協力して具体的な活動に着手しています。また、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)と提携し、寄付金の募金箱をFIAT CAFFÉに設置しました。PWJは世界で起こる紛争や自然災害に対応し、難民や被災者を支援し続けている、いわば「支援のプロフェッショナル」です。今回の震災ではその経験とノウハウを最大限に活かして、被災地のニーズに合わせた細やかな活動を続けています。今回は、PWJの活動の様子をより多くの方に知っていただくために、PWJ広報の山下智子さんにお話をうかがいました。

PWJでは、被災地に常時10名前後を交代制で派遣し、東京の本部と密にやりとりしながら、被災地に最も必要な支援を届けています。現地のスタッフは現在4つの被災地域に分かれて、支援物資を配給する、お風呂を調達する、新しい支援エリアを探すなど、必要な作業を現場で調整しながら動いているといいます。

お話をうかがったこの日、東京本部の前には大型トラックが止まり、大量の積み荷を下ろしていました。「協力団体から届いた支援物資です。これをまた整理して、必要な場所へ運ぶのです。じつはこのトラックも引越業者さんが常時、物資の運搬用に無料で動かしてくださっているものです。」と山下さん。

「現地ではようやく電気が戻り、物資も届くようになっています。ただ、国が支援できていない地域も多数ありますから、「新しい支援エリアを探す」という行為が必要なのです。支援の手が届かないエリアに行ったり、弱者のケアをしたりというすき間を埋めるのも我々の大切な仕事です。」と山下さんが話すように、今回は被災エリアが非常に広範囲に及ぶため、自衛隊だけではカバーできない場所も多々あるのです。

今、被災地で最も必要とされているのはどんなことなのでしょうか。

「今はまだ緊急段階にありますから、やはり必要な物資をすべての人に届けることです。何もかもやみくもに送るのではなく、本当に必要なものを調達する必要があります。たとえば下着が足りないとなれば、メーカーに寄付を依頼したり、支援金で購入したりして届けます。企業単位で何かしたいと申し出られる会社は多数ありますので、その会社の本業を活かす形で支援していただくのがムリがないと思います。重要なのは、一過性の支援ではなく継続して行うことなので。」

その会社の本業を活かす形で・・・というひとつの例として、山下さんは湘南ベルマーレの支援活動を挙げます。「湘南ベルマーレから何か協力したいというお話があったとき、サッカーボールを届けるわけにもいかないし・・・ということで、現地のニーズをお伝えしました。結局、ベルマーレに協賛する地元のスポンサー各社に声をかけて、たとえば小田原のかまぼこだとか、被災地ですぐに役立つ物資をそれぞれの企業から少しずつ集め、ニーズと供給をマッチングさせてくださいました。そして、ベルマーレ側が10tトラックを用意し、現地に届けてくださったのです。」
その様子は、PWJのtwitterFacebookでも紹介されています。

今回の被災地支援は、少なくとも2〜3年は続けていく必要があるでしょうと山下さんは続けます。「今は緊急支援物資の調達が一番ですが、今後はお風呂なども必要になってきます。移動図書館や映画館、歌手の方に現地で歌ってもらうなど、そろそろ娯楽も必要です。もっと長期的に考えると、仮設住宅の中の寝具、キッチン用品などの生活物資も揃えていかなくてはなりません。同時に、心理ケアのサポートも進めます。アメリカのMercyCorpsという団体と提携して、災害後の心理ケアプログラムを日本用にカスタムした上で実施していく予定です。」

PWJは、世界中で支援を続ける中で、「すべてのものを与えてあげるのではなく、自活していくための土台を作る」ことを目指しています。

それは今回の震災でも当てはまること。「たとえば地元の大工さんを雇用して建築の仕事をしていただくなどの活動も、近い将来、必要になるでしょう。被災地には心身ともに元気で、仕事をしたいと願っている方がたくさんいますから、産業を作っていくことが重要です」現地にいるスタッフが気仙沼の漁師さんにインタビューをしたところ、「再開するまでに何年かかかるだろうけど、また絶対漁をやるよ!」と力強い言葉をもらったといいます。漁業の道具を提供していくことも、今後必要な支援のひとつです。

「現地の状況を心配して悲観するのではなく、いっしょにがんばろう!という気持ちを持ちたいし、その気持ちをきちんと形にして届けたいですよね」と山下さんは語ります。「個人で何かできないだろうか、という声は私の周囲でもよく聞きますが、たとえば都内の人なら、ご自身の周りの人をサポートするだけでもいいと思います。いたずらに不安がっている人がいれば、正しい情報を共有して、大丈夫だと伝えてあげる。そういうサポートは私たちのような団体にはできないことですから。周りの人同士で相手のことを思いやっていけたらいいですよね。」

PWJでは、義援金や物資、ボランティアを引き続き募集しています。「PWJは常勤スタッフの半分が海外に、半分が日本にいます。海外での支援活動の実績が、日本の被災地でも役に立っているのです。今、海外の支援を続けているスタッフの間では「自分も日本に戻って支援をしたい」という声も多々あがっています。でも、現地の支援を中断するわけにはいきません。人手は、やはり足りない状態です。」ボランティア活動については、まず登録をしていただき、スキルと経験に応じて現地のニーズとマッチングしていくそうです。

山下さんは何度も「継続的に支援していくことが大切なんです。」と語りました。支援を必要とする人たちがいる限り、私たちはそこに目を向け、「いっしょにがんばろう」という思いと行動を取り続けることが大切です。

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