• Mondo alfa
  • 世界が注目する都心の日本旅館「星のや東京」、日本文化の真髄を極めた和空間と“おもてなし”
2017.03.02

世界が注目する都心の日本旅館「星のや東京」、日本文化の真髄を極めた和空間と“おもてなし”

hoshinoya_tokyo_top

最高級ブランド「星のや」をはじめ、上質な宿泊施設を各地で手がける星野リゾート。中でも今注目を集めているのは東京・大手町に誕生した「星のや東京」だ。伝統とモダンが調和した和式美の空間で最新鋭の快適性と真の“おもてなし”を提供する、世界に誇るべき日本旅館である。


星のやが考える「日本旅館」の真の魅力とは?

日本のビジネスの中枢である大手町にそびえ立つ地下2F・地上17Fの黒いビルディング、それが“塔の日本旅館”をコンセプトとする「星のや東京」。モダンな外観は周囲のオフィス街と違和感なく馴染み、近くに寄って初めて、江戸小紋「麻の葉」をモチーフとした和の風情をまとっていることに気づく。

hoshinoya_tokyo02hoshinoya_tokyo03
伝統的な日本旅館といえば平屋木造だが、星のや東京は “塔”のように空へとのびる。外壁の「麻の葉」は外からの視線を遮り、太陽の動きとともに変化する美しい和の陰影を室内に投げかける。客室の障子を開けるとさらに強化ガラスの二重窓があり、その外を麻の葉が囲む構造。

そもそも日本旅館とはどういう場なのだろう。その解釈から、星のやの取り組みは始まっている。すなわち、西洋のホテルで称される「ゲスト」の感覚とは違い、「お客様に心から落ち着いて過ごしていただくための、極めて私的な空間」が本来の姿だという。その考えが「星のや東京」の根幹を成す。

hoshinoya_tokyodoor
青森ヒバの一枚板を用いた風情ある扉。その先に進めるのは宿泊客だけ。

hoshinoya_tokyo04
扉の向こうには、西洋ホテルのロビーとは違う、まさしく「極めて私的な空間」が広がる。館内はエレベーター内を含めほぼ畳でつながっており、上がり框で靴を脱いだ後はスリッパなしでイグサの香りと畳表の感触を堪能する。

館内に足を踏み入れるとすぐに感じられる芳香は、白檀をベースにイランイランやシナモンなど現代的な要素も盛り込んだオリジナルの香木。靴を脱ぐと竹細工の美術品のような下足箱に収めてくれる。そんな、玄関先でのわずかな時間だけでも、ここがいかに完璧なコンセプトと知識[IQ]を持って作り込まれ、それを維持するためにどれほどの心意気と感性[EQ]が張り巡らされているかが伝わってくる。

畳敷きのエレベーターから降りて、向かうのは「お茶の間ラウンジ」

hoshinoya_tokyo05
宿泊階には畳敷きの廊下が細く続き、落とした照明の中で静謐な “おこもり感”が楽しめる。エレベーター内で客室の鍵をかざすと宿泊する階のボタンだけが点灯して押せる・・・など、「和の伝統美やしきたりは踏ふまえつつ設備は最新」というこだわりが随所に。

宿泊階に到着したら各階にある「お茶の間ラウンジ」に通される。チェックインの手続きは簡単に、まずはひとときくつろいでから客室へどうぞ、という心遣いだ。

hoshinoya_tokyo01hoshinoya_tokyo07
“お茶の間さん”がにこやかに出迎え、炒りたてのほうじ茶と茶菓子で歓迎。茶菓子は季節によって変わり、この日は日本橋「長門」のくず餅。江戸っ子に長く愛されてきた逸品だ。作家ものの器といいお茶を淹れる作法といい、美しい日本の文化を身近に堪能できる場でもある。

一息ついたところで客室へ。1フロアにつき6室のみ(全84室)。いずれも伝統的な建築様式を基本に、モダンな感性と高度な職人技を取り入れた畳の間である。
hoshinoya_tokyo08
定員2名の「桜」。畳敷きゆえ座椅子かと思いきや、椅子やソファに慣れた現代人の使い勝手を考慮して、座り心地がよく目にも美しい“畳ソファ”を考案。また、打ち立ての綿布団のような寝心地の寝具もこだわり満載のオリジナル。あくまでも「雰囲気は日本旅館、快適性は最新鋭」。
hoshinoya_tokyo09
各階の奥に位置する角部屋の「菊」(定員3名)。壁の群青や天井の質感は差し込む陽光によって風情を変え、和素材を駆使した職人たちの丁寧な仕事に感服する。ダイニングテーブルやウォークインクローゼットも備え付けられ、「こうあってほしい」という理想のさらに上をいく見事な和空間。

滞在の基本は素泊まりだが、予約すればインルームダイニングでの朝食(1人4,000円)も用意される。
hoshinoya_tokyo010
宿泊した翌朝の楽しみ。三段のお重が客室に運び込まれ、順番に開けていくと最上段からは玉手箱のように湯気が立ちのぼる。和と洋から選べるが、一人分ずつ釜で炊きあげたご飯と焼き魚をメインにした和食がやはり人気だという。

大都会で味わう露天風呂と旅館文化、そして究極の“おもてなし”

星野リゾートの各施設は土地の個性やストーリーを広める役割も担うが、星のや東京でも江戸文化や旅館文化を掘り下げる。滞在着として浴衣ではなく「お散歩着物」が用意されているのもその一環。「そのまま近所の散歩を楽しんでいただき、旅館文化が目に見える形で大手町に浸透していくように」という意図がある。
hoshinoya_tokyo011
裾の長いVネック下着が半襟となり、ジャージ素材の着物を羽織る。帯はフリースタイルで巻くだけ。足袋やサンダル、羽織りもある。ストレッチが効いて動きやすいので、近所の散歩にもってこい。肩にかけた印伝の袋は客室の鍵。これをかざすだけでエレベーターも客室もスマートに通れる。
hoshinoya_tokyo012
旅館文化につきものの温泉は最上階。2014年に掘削された「大手町温泉」の強塩泉が疲れを癒す。内風呂の奥に進み、高く頭上を見上げると四角く切り取られた空。刻々と移ろう空模様は格別で、夕刻、深夜、明け方と、時を忘れて何度でもつかりたくなる大都会の露天風呂だ。

全方位から最高峰のもてなしを提供する星のや東京だが、中でも象徴的なのは先ほども紹介した「お茶の間ラウンジ」だろう。チェックイン時のお茶の後も4種の日本茶と菓子が楽しめ、日が暮れるとお酒の時間。翌朝にはおむすび、出発前には薫り高いコーヒー。選りすぐりのこれらすべてが無料で提供され、“客室の居間”として24時間いつでもくつろげるのだ。

hoshinoya_tokyo013hoshinoya_tokyo014
吟味された日本酒と、その蔵元が選ぶおすすめのつまみ。この日は入手困難な而今(じこん)と日野菜漬けで、最良のマリアージュを堪能。朝8時から楽しめるのは日替わりおむすびと味噌汁。部屋での和朝食も味わいたいが、米どころの銘米でむすんだつやつやのおむすびも魅力的で、悩ましい。

宿泊客は都内からも非常に多いという。観光ではなく、「この宿に泊まりたい」ということだ。ここは単なる宿泊施設ではなく、現代人が渇望する日本の伝統文化をあらゆる角度から最良の形で、愛でさせてくれる場所。その真髄にふれるとき、客側も知性[IQ]と感性EQ]の両面から刺激を受け、継承すべき文化について思いをいたす好機となるだろう。もちろん、珠玉の満足感とともに。
hoshinoya_tokyo015
東京駅から徒歩10分、大手町駅からは2分という立地なので電車でのアクセスは至便だが、愛車と一緒の場合は「大手町フィナンシャルシティグランキューブ」の地下駐車場(有料)を利用。地下2階に車寄せがあるので、タクシーの場合もこちらへ。

**
hoshinoya_tokyofront
星のや東京
東京都千代田区大手町1-9-1
宿泊予約0570-073-066(星のや総合予約)
[海外専用 +81-50-3786-1144]
チェックイン15:00 チェックアウト12:00
一泊一室72,000円〜(税・サービス料10%込、食事別)

撮影 SHIge KIDOUE
取材・文 山根かおり
matricaria

「星野リゾート」関連記事
伝統と風情を残しながら使い勝手も追究する、究極の「和心地」〜界熱海〜
イタリアの巨匠が生んだ珠玉のワインリゾート 〜リゾナーレ八ヶ岳〜 
こだわりの源泉湯に癒され ご当地の旬を食す至福のひととき 〜界伊東〜

人気の記事

プロダクト情報

  • 4C
  • 4C Spider
  • GIULIETTA
  • MITO