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2017.02.16

先進と革新の蓄積が生んだ芳醇な味わい アルファ ロメオ ジュリエッタ ヴェローチェ

2月8日にマイナーチェンジが実施された「ジュリエッタ」。デザインを中心に新しくなった新型の走りを、モータージャーナリスト森口将之氏が報告する。ステアリングを握ったのは最上級グレード「ヴェローチェ」だ。

「ジュリエッタ ヴェローチェ」。イタリア語らしいロマンティックな響きをもたらす2つの言葉を最初に結び付けたのは、60年以上前に生まれた初代「ジュリエッタ」だった。そのコンビが、2月8日に実施された「ジュリエッタ」のマイナーチェンジを機に帰ってきた。“ヴェローチェ”とは「速い」を意味するイタリア語。その名のとおり、3タイプが用意される新型「ジュリエッタ」の最上級グレードとなる。昔からアルファ ロメオに恋い焦がれ、「2000GTヴェローチェ」を所有していたこともある筆者にとっては、まずこのグレード名にグッときてしまった。

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新型「ジュリエッタ」に設定されるグレードは「SUPER(スーパー)」「SUPER PACK SPORT(スーパー パック スポーツ)」「VELOCE(ヴェローチェ)」の全3タイプ。リアゲートの車名ロゴとともに、グレード名を示すグレードロゴにも新書体が採用された。

しかも「ジュリエッタ ヴェローチェ」は、見るからに速そうな装いが与えられている。ノーズ中央に掲げたアルファ ロメオ伝統の「盾」はダークグレーのハニカムグリルで精悍に装い、ヘッドランプは内側がカーボン調とされた。前後のバンパーにさりげなく入った赤いラインも効いている。アルファ ロメオというと赤いボディカラーを選びがちだが、「ジュリエッタ ヴェローチェ」についてはこの赤ラインが際立つホワイトなどの色をチョイスするのもいい。

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フロントバンパーのエアインテークを取り囲む赤いラインがフロントマスクをスポーティに演出する。

アルファ ロメオのシンボルであるエンブレムも新しくなった。イタリア・ミラノ市の十字架の紋章とミラノの貴族ヴィスコンティ家の大蛇の紋章を組み合わせた伝統のエンブレムは、色使いや書体が新しくなり、より洗練された印象だ。

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フロントグリル上部とリアゲート中央に備わる新デザインのエンブレム。

また、18インチのアルミホイールとドアハンドルが、フロントの「盾」と同じダークグレーで統一してあることにも気付く。シルバーやブラックではなく、あえてダークグレーを起用したセンスの良さは、さすがイタリアだ。

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ボディ各部に上質な印象のダークグレーが採用された。

インテリアはカーボン調のトリムをインパネやドアに配し、エクステリアにも用いたダークグレーを組み合わせた。ステアリング中央のエンブレムやメーター中央のマルチファンクションディスプレイを含めて、すべてダークなモノトーン。素材の違いで巧みなコーディネーションを演出している。スポーツモデルの定番である赤はステッチに留め、クロームメッキやピアノブラックといった光り物には頼らず、シックにまとめている。粋という言葉が浮かんでくる大人っぽい仕立てだ。

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「ジュリエッタ ヴェローチェ」のインテリア。カーボン調の加飾パネルや赤ステッチにより、プレミアムな雰囲気が演出されている。

魅惑的なプロポーションを誇りながら、後席には身長170cmの僕が楽に座れ、荷室は十分な広さを確保するなど、優れたパッケージングの持ち主であることにも触れておくべきだろう。実は理知的なボディなのである。

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写真は、オプションのフルレザーシート仕様。標準のレザー/アルカンターラシートにも新デザインが採用された。

そのボディを走らせるのは、アルファ ロメオ伝統の1750ccという排気量を受け継ぐ直列4気筒直噴ターボエンジン。それに6速乾式デュアルクラッチ オートマチック トランスミッションの「Alfa TCT」を組み合わせる。240psという最高出力は、排気量を考えればかなりのハイパワー。アクセルペダルを大きく踏み込めばかなり鋭いダッシュが味わえる。しかし「ジュリエッタ ヴェローチェ」は絶対的な速さだけがウリではない。

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走り出してまず感じたのは扱いやすさだった。アルファ ロメオは直噴エンジン、2ペダルトランスミッションの双方に豊富な経験を持つ。その経験が生きているようだ。感覚的な速さの演出もまた素晴らしい。右足に力を込めると、昔のヴェローチェのキャブレター付きエンジンを思わせるサウンドを響かせ、後方から心地よい排気音を届けてくれる。アルファ ロメオに乗っていることを実感する一瞬だ。

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「ジュリエッタ ヴェローチェ」の搭載するエンジンは、1750ccの直列4気筒ターボユニット。最高出力240ps、最大トルク340Nm(Dynamic選択時)を生み出す。

センターコンソールに備わったドライブモードセレクター、Alfa Romeo D.N.A.システムを「Natural」から「Dynamic」に切り替えると、レスポンスが一段と鋭くなって、ドライバーとクルマの距離が近付いていくような感覚になる。路面の感触をリニアに伝えながら、鋭いショックは巧みに吸収してくれる乗り心地や、反応の鋭さよりも自然な身のこなしを大切にしたハンドリングなど、シャシーもまたアルファ ロメオ伝統のチューニングだ。

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Alfa Romeo D.N.A.システムは、「Dynamic」「Natural」「All weather」の3モードを任意に選ぶことができ、モードの切り替えによりエンジンやトランスミッション、電子デバイスの制御が変化する。

「ジュリエッタ ヴェローチェ」のパッケージングやパワーユニットからは、1世紀以上先進と革新を貫いてきたブランドならではの知性が感じられる。それでいてデザインやサウンドからは、イタリアらしい感性が満喫できる。対極に位置するキャラクターが1台に融合している。それが「ジュリエッタ」を孤高の存在に仕立て上げている。

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森口将之 大学卒業後、自動車専門誌の編集者を経て、1993年にフリーランスのモータージャーナリストに。自動車やモビリティの最前線を取材し、独自の目線から読者にわかりやすく報じている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。



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