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2017.11.01

20周年を迎える<La Festa Mille Miglia 2017>が今年も開催。

1992年にイタリアとの共催で初開催されたクラシックカーで走る公道ラリーイベント、<ラ・フェスタ ミッレミリア 2017>の模様をレポート。エントラントにインタビューも敢行しました。

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愛情をたっぷり注いだクラシックカーを駆って東京を出発し、軽く1,000km以上を走破する壮大なラリー競技でありアドヴェンチャー・ツアー、<ラ・フェスタ ミッレミリア 2017(La Festa Mille Miglia 2017)>が今年も開催されました。

<ラ・フェスタ ミッレミリア>とは

このツアーイベントの名称にもある“Mille Miglia”(ミッレミリア=1000マイル)は、元はイタリアで1927年から開催されていた、公道を使ったスピードレースでした。モータースポーツに関心の高い世界各国の自動車メーカーは、24時間で争われるル・マンと、その名のとおり1,600kmの距離で争われるふたつの過酷なレースを自動車競技の頂点に据えてマシンを開発し、しのぎを削りつつづけてきたという歴史があります。

1910年の設立の翌年からモータースポーツに参戦しているアルファ ロメオも例外ではなく、1928年の第2回大会に6C1500スーペル・スポルト・スパイダー・ザガートで初優勝を飾ると、翌1929年には6C1750スーペル・スポルト・スパイダー・ザガートで再びの勝利、1930年には6C1750グラン・スポルト・スパイダー・ザガート“テスタ・フィッサ”で1〜3位を独占、さらには1932年には8C2300スパイダー・トゥーリング、1933年は8C2300スパイダー・ザガート、1934年は8C2600モンツァ・スパイダー・ブリアンツァ、1935年はTipo B、1936年と1937年は8C2900A、1928年は8C2900Bスパイダー・ミッレミリア・トゥーリングと6連覇。さらには第2次世界大戦を挟んで1947年に8C2900Bベルリネッタ・トゥーリングでもう1勝を挙げ、1957年を境に公道レースとしての<ミッレミリア>が幕を閉じるまでの開催全24戦のうち11勝を挙げる強さを見せたのでした。アルファ ロメオは<ミッレミリア>最多勝利の記録を持つ自動車ブランドなのです。

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一度は開催が途絶えた<ミッレミリア>ですが、1977年、昔日に参戦していたマシンとその同型車両のみ参加できるアベレージラリーの性質を持ったツアーイベントとして復活し、以来、世界で最も格式の高いクラシックカー・ラリーとして現在も継続して開催されています。<ラ・フェスタ ミッレミリア>は、その復刻版<ミッレミリア>の正式な承認を得た日本版。本国同様、国内におけるクラシックカー・ラリーの最高峰として知られています。1992年にイタリアとの共催で初開催、そして1997年から現在の形式へと成長して今年で20周年を迎えました。

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記念すべき大会となった今回は、初日の10月13日(金)に東京をスタートして群馬県、新潟県、長野県、山梨県、静岡県、神奈川県、そして最終日の16日(月)に東京へという総走行距離およそ1,100km。4日間にわたるツアーのスタート地点とゴール地点は、お馴染みの明治神宮です。あいにくの小雨模様となってしまった敷地内の特設パドックには、今年はエントラントとして13台のアルファ ロメオが姿を現しました。

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3組の方々にインタビュー

【レーシングカーのようなジュリエッタ スパイダー】

出走前のお忙しい中、3チームの方に少しお話を伺うことができました。
まずはゼッケン109、かの時代のレーシングカーのようにモディファイされた『ジュリエッタ スパイダー』で参加される、成瀬 健吾/遠山 晃司組。

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▲写真左:成瀬 健吾さん / 写真右:遠山 晃司さん

オーナー兼ドライバーの成瀬さんは2008年に最初に出場して、今年で9回目のエントリー。<ラ・フェスタ ミッレミリア>に出場されていた先輩から12〜13年ほど前に譲り受けたこのクルマで、毎回、走られています。欧州車のユーズドカーショップ経営という仕事柄、様々なクルマに触れる機会がある成瀬さんですが、いったいなぜアルファ ロメオを選び、乗り続けているのでしょう?

「ドライブしていて一番楽しいのが、僕にとってはアルファ ロメオだからです。ワインディングロードはもちろんですけど、街中を普通に走っていても、高速道路を流していても、何かワクワクするようなところがあるんですよ。感情移入できるクルマですね。
イベントで走るのは今ではほぼ年に1回、これだけなんですけど、アルファ ロメオで走る<ラ・フェスタ ミッレミリア>は最高です。普段はどこかに飾られてるような滅多に見ることのできないクルマ達がエンジン音を響かせて、それと一緒に走るっていうのはなかなかないですし。それに音にしても匂いにしても、とにかく五感でクルマを楽しめるイベントで、それにはこのクルマは最適だと思うんです。仕事は仕事として、このクルマは手放す気にはなれないですね」

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コ・ドライバーを務める遠山さんは著名なイラストレーター/グラフィックデザイナーであり、クルマ好きが高じて様々な企画や催しにも関わっておられる方。<ラ・フェスタ ミッレミリア>初めての参戦です。
「これまではコンクールデレガンスとか、見せる方のイベントでクルマに携わってきたんですけど、実際に走る美しいクラシックカーに乗り込んで内側から見ることができるのは、素晴らしい体験になるでしょうね。今は手元にないんですけど以前はイタリア車に乗っていて、また深く関わりたくなっちゃいそうな気持ちがしています」

【オリジナルをよく保ったジュリエッタ スパイダー】

続いてはゼッケン108、中澤 輝之/中澤 愛美組。オリジナルをよく保った『ジュリエッタ スパイダー』で、お父さんとお嬢さんのペアによる初参戦です。

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▲写真左:中澤 愛美さん / 写真右:中澤 輝之さん

「ジュリエッタ スパイダーは憧れのクルマではあったんですけど、イケイケのクルマに乗れなくなった頃に乗ろうと思って手を出さずにいたんです。でも、去年これに出逢ってしまいまして……。ちょっと乗らせてもらったら物凄く楽しくて、ボディの色も好みに合っていましたし、思わず……。アルファ ロメオはもう1台、916型のスパイダーがあって、それもヌヴォラ・ブルー。アルファ ロメオ、大好きなんですね。ジュリエッタ スパイダーも916スパイダーも、運転していて楽しい。ワクワク感がある。それに尽きますよ。走らせたら自然に笑い出しちゃうような楽しさ。スタイリングもエモーショナルで素敵ですしね。このクルマは去年の10月に手元に来て、<ラ・フェスタ ミッレミリア>に友人の応援に来て、その頃にはハードルが高いと感じていたから、自分が出場することは考えていなかったんです。でも、せっかく出場できるクルマを手に入れて、それがアルファ ロメオで……なので、皆さんには無謀だっていわれるけど、実は人生初ラリーなんです。娘と一緒に楽しめればいいかな、と」。

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おとうさんが初ラリーならお嬢さんも初ラリーです。
「父は本当にクルマが好きで、でも私も詳しくはないけど好きなんです。このクルマはスタイルもワイパーの動きとかもかわいいし、乗せてもらっていても楽しいです。今のクルマとは“走ってる”感が較べものにならないですよね。父のクルマの中では、もしかしたら一番好きかも知れません。父から誘われたときには“そんなイベントがあるんだ?”と全く知らなかったんですけど、ここに来てみたら本当に素敵なクルマがいっぱいで、だいぶワクワクしてます。クルマが好きな人にとっては夢のイベントですよね」

【ジュリアの名を持つクルマ、ジュリア スパイダー ヴェローチェ】

そして最後は、ちょうど『ジュリア』が日本に上陸したばかりなので、『ジュリア』の名を持つクルマを。ゼッケン115の『ジュリア スパイダー ヴェローチェ』、加藤 知正/加藤 大雅組です。まずはお父さんの知正さんから。

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▲写真左:加藤 知正さん / 写真右:加藤 大雅さん

「<ラ・フェスタ ミッレミリア>には、以前FIATで出場したんですけど、今回はジュリア スパイダーのヴェローチェです。まだ手に入れて半年ぐらいでほとんどぶっつけ本番だから、完走できるかどうか判らないですけどね。実は昔からアルファ ロメオは欲しくて、正直にいうとジュリエッタ スパイダーのヴェローチェを探してたんですけど、このクルマが物凄くいいコンディションで、しかもヴェローチェだったので、飛びついちゃいました。初めてのアルファ ロメオなんですけど、まずデザインが素晴らしいというのももちろんですが、この1.6リッターのエンジンがものすごくよく回るんですよ。速い。現代のクルマにも負ける気がしないです。手に入れて本当によかったですよ。今日は雨ですけど、普段は見たくても見られないクルマ達と一緒に走りながら、このクルマの楽しさを味わいたいと思ってます」

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息子さんの大雅さんにもうかがいました。
「<ラ・フェスタ ミッレミリア>は2回目で、半ば強制参加ですね(笑)。クラシックの世界にはあまり馴染みがなかったんですけど、クルマ自体は好きなので、去年から興味が出てきているのも確かです。思ったより過酷な競技ですけど、達成感が凄いので、味をしめちゃったかな。(笑)こういうクルマは運転が難しそうなので、まだ運転させてもらったことはないんですけど、今はナビゲーターをしっかりやって完走を目指したいと思います」

明治神宮をスタートし、まずはチェックポイントの代官山T-SITEまで

様々な想いとともに明治神宮をスタートしたエントラント達は、まずは代官山T-SITEを目指します。代官山T-SITEの駐車場が最初の計測ステージであり、チェックポイントにもなっているからです。

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ここで計測、そしてFCAジャパン・マーケティング本部長ティツィアナ・アランプレセからチェックの印のスタンプを受け、初日のゴールである新潟県の湯沢町を目指して、雨をものともせずに走り去っていきました。

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そして<ラ・フェスタ ミッレミリア>のクルマ達が通り過ぎた後、代官山T-SITEの駐車場はこれまで同様“HERITAGE Auto Garden”の会場へと様変わり。FCAジャパンは今回、『ジュリア』取扱ディーラーでのデビューフェアを前にお目見えしたばかりの『ジュリア クアドリフォリオ(Giulia Quadrifoglio)』を持ち込み、『4Cスパイダー(4C Spider)』と並べて展示。

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またT-SITEのメインストリートにも、歴史的名車である『ジュリア スプリントGT1600』と最新の『ジュリア スーパー(Giulia Super)』を展示しました。上陸を待ちながら興味を掻き立てられていた人が多かったせいか、注目度は抜群。室内を覗き込み人もひっきりなし、といった状況でした。

また代官山TSUTAYA2号館には、9月に『ジュリア』上陸を記念して開催された写真展<La meccanica delle emozioni>から作品を数点選んで展示。鶴巻育子氏、田村翔氏、両カメラマンの印象的な作品を前に立ち止まる人達の姿も少なくありませんでした。

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<ラ・フェスタ ミッレミリア>の週末は、明治神宮や代官山T-SITEをはじめとする各会場を訪ねることのできたアルファ ロメオファンにとって、ファンにとっては、お楽しみいただける時間になったことでしょう。

▼<La Festa Mille Miglia 2017>の結果はこちら
http://www.lafestamm.com/2017/

PHOTOGRAPHY: 安井 宏充 / 大石隼土
TEXT: 嶋田 智之