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2017.02.09

伝統のグレード名が復活!歴史を彩った“スーパー”と“ヴェローチェ”を振り返る

「ジュリエッタ」と「ミト」の改良で新たに設定された新グレード名“スーパー”と“ヴェローチェ”。いずれも往年のアルファ ロメオ車に採用されてきた由緒正しいネーミングです。そこで今回は、歴代モデルでこれらのグレードがどんな位置付けだったか振り返ります。

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「ジュリエッタ」と「ミト」がマイナーチェンジを受け、2月18日に同時に発売されることがアナウンスされました。今回の改良における注目はデザイン。写真を見るとわかりますが、今年後半の日本導入が予定されている、あの「ジュリア」と意匠の共通化が図られているのです。フロントの盾型グリルの形状は、これまで以上に“V”字が強調されたデザインとなり、“GIULIETTA”“MITO”のロゴも、“GIULIA”と同じ書体に変更されました。

他にも装備がさらに充実するなどの改良が施されていますが、もうひとつ「おっ!?」と目を引くのは、車名の後につくグレード名です。

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“SUPER”と“VELOCE”。古くからのアルファ ロメオ ファンには耳慣れた、懐かしくも心地よい響きの名前が帰ってきたのです。“SUPER”はそのまま英語読みの“スーパー”、“VELOCE”はイタリア語のまま“ヴェローチェ”と読みます。それでは歴代モデルにおける“スーパー”と“ヴェローチェ”の位置付けを探っていきましょう。

1900

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第2次世界大戦後のアルファ ロメオ初の新型車が「1900」。セダンとクーペ、そしてスパイダーが用意され、戦前のモデルに比べ大幅に価格が引き下げられたこともあり、ヒット作となった(写真は、クーぺの「1900 スーパー スプリント」)。

アルファ ロメオの歴史の中に初めて“スーパー”が登場するのは、1921年に発表された「RL」シリーズでしたが、このモデルでは“スーパー スポーツ”の“スーパー”で、レース用の高性能グレードでした。 “スーパー”が単独で初めて冠されたのは、アルファ ロメオの量産メーカーとしての第1号車でもあった、1950年発表の「1900」シリーズ。デビューの約2年後にエンジン排気量が拡大されたときに上級版として“1900スーパー”。さらに高性能版として“1900TIスーパー”と名づけられました。

ジュリアTI

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初代「ジュリア」のセダンは「ジュリアTI」の名前でデビューしたが、その翌年、それをベースに約100kg軽量化された車体に20ps高いエンジンを積んだ“TIスーパー”が誕生。その2グレードの中間に位置するのが“ジュリア スーパー”だった(写真は「ジュリア TI スーパー」)。

次なる“スーパー”は、1962年に発表された初代「ジュリア」の時代。4ドアセダンのジュリアTIをベースにレースで戦えるようにさらに磨き上げた“ジュリアTIスーパー”。そしてTIスーパーよりは控えめながら、通常の“ジュリアTI”より高性能で上位の位置付けだった“ジュリア スーパー”です。ファンの間でもっとも浸透している“スーパー”はおそらくこのモデルでしょう。

155

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1990年代のツーリングカーレースで猛威を振るった「155」。ヴォクシーなスタイリングと高回転まで気持ちよく吹け上がるエンジンで人気を博した。

その後も1971年発表の「アルファ スッド」、1984年発表の「アルファ90」、1987年デビューの「164」、1992年の「155」に設定されています。155に設定された“スーパー”では、室内にウッドパネルを用いるなどして上質な雰囲気が演出されていました。1999年に登場したフラッグシップの「166」にも設定されましたが、その後はしばらく“スーパー”の名は途絶えていました。それだけに今回ジュリエッタで久々に“スーパー”が復活したことに胸が高鳴る人もいることでしょう。

初代ジュリエッタ

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量産車メーカーとしてのアルファ ロメオの名前を世界に知らしめたのは、大ヒット作となった初代「ジュリエッタ」。バリエーション豊富で、価格は先代「1900」の2/3ほど。手が届きやすいスポーティカーとして大成功を収めた。

続いては“ヴェローチェ”です。最初にこのネーミングが登場したのは、1952年のトリノショーで発表された初代「ジュリエッタ」シリーズ。そのデビューから4年後、2ドアクーペのスプリントに追加されたジュリエッタ“スプリント ヴェローチェ”です。“ヴェローチェ”とはイタリア語で“速い”を意味する言葉で、“スプリント ヴェローチェ”はラインナップの最も上位に位置する高性能版でした。そして同じ年にスパイダーにも、ジュリエッタ “スパイダー ヴェローチェ”が追加されています。

初代ジュリアクーペ

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初代ジュリエッタの後継として登場した初代「ジュリア」シリーズ(写真は「ジュリアクーペ1300GT ジュニア」)。1960年代を代表するスポーツモデルと称されるが、その評判と人気を牽引したのは、速く美しいクーペモデルだった。

そして次なる“ヴェローチェ”は、初代「ジュリア」の時代。セダンより1年遅れてデビューしたクーペに1966年に追加された、ジュリア“スプリントGTヴェローチェ”です。翌1967年には排気量を拡大して“1750GTヴェローチェ”へ、1971年には“2000GTヴェローチェ”へと発展しました。

初代スパイダー

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ロマンティックなオープンカー、スパイダー。ベースのジュリア同様に高性能ユニットが与えられ、高性能に仕上げられた。

ジュリアをベースとした初代「スパイダー」も、初期のデュエットの時代の1968年に“1750スパイダー ヴェローチェ”が、シリーズ2の時代の1971年に“2000スパイダー ヴェローチェ”がラインナップされ、シリーズ3を挟んで1990年からのシリーズ4の時代には、上級グレード的な位置づけのモデルが、“スパイダー 2.0ヴェローチェ”を名乗って登場しました。

アルフェッタGTV

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トランスアクスルを採用したアルフェッタセダンからの発展版。抜群なハンドリングで、ファン達を狂喜させた。直列4気筒エンジンのGTVとV6ユニットを積むGTV6が存在する。

他にも1972年発表の「アルフェッタ」のクーペ版である「GTV」と「GTV6」、1971年デビューの「アルファスッド」のクーペ版である「アルファスッド スプリント」、1994年登場のその名も“GTV”などが存在します。GTVの“V”はもちろんヴェローチェを意味しますが、その最後のGTVを区切りに、しばらく途絶えています。

新型ジュリア

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欧州でワールドプレミアされた2代目ジュリアは、当初は超高性能モデルのクアドリフォリオから発表されたが、その後スーパーやヴェローチェがラインアップされることが発表され、往年のファンの注目を集めている。

そして“スーパー”と“ヴェローチェ”の名前が久しぶりに復活したのが、2015年にワールドプレミアした2代目「ジュリア」です。“スーパー”はベースグレードよりやや高性能でコンフォートな上級版、“ヴェローチェ”はさらに上をいく高性能版。そして最上級スーパースポーツという特別な位置づけにあるのが“クアドリフォリオ”というグレード構成です。

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2月8日に発表された改良で、新意匠が取り入れられた「ジュリエッタ」(左)と「ミト」(右)。

ジュリエッタとミトも新型ジュリアにならってグレード名が変更されたというわけなのですね。アルファ ロメオ ブランドがヘリテージを受け継ぎつつ、新たな時代に突入する。そんな予感を抱かせてくれるネーミングです。

文 嶋田智之

2/18(土)・19(日)、新型『ジュリエッタ』『ミト』デビューフェア開催 
新型『ジュリエッタ』について詳しくはこちら
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