Formula 1Japanese
Grand Prix 2019

ついに迎えた決戦のとき。

2019年 フォーミュラ1
日本グランプリ

10/11FRI 12SAT 13SUN

JOURNALS

  • 01
  • 02
  • 03

鈴鹿に挑む、紅い情熱 ー F1日本グランプリとアルファ ロメオ ー

ドライバーの魂が熱くぶつかり合う鈴鹿

2019年10月11日(金)から13日(日)にかけて鈴鹿サーキットで開催される2019 フォーミュラ1 日本グランプリ(F1日本GP)。
F1は1976年に初めて日本に上陸(開催名称は『F1ワールドチャンピオンシップ in ジャパン』)し、翌1977年から「F1日本GP」として開催されたのが日本での始まり。その後、しばしの休止期間を経て、1987年に鈴鹿サーキットでF1日本GPが復活、現在に至る。
F1日本GPは、ポイント争いにおいてシーズン終盤の山場となる重要な1戦であり、その高速のテクニカルなサーキットは、多くのドライバーから愛されるコースとして人気が高い。

「F1史上初」のタイトル獲得で始まった輝かしき戦譜

創業当時からモータースポーツに情熱を傾けてきたアルファ ロメオ。そのミラノの名門とF1との関わりは古い。 ミッレミリアやタルガ・フローリオ、ル・マン24時間レースなど幾多のレースで栄光を手にしてきたアルファ ロメオは、1950年にF1世界選手権が始まると、ワークス体制で参戦し、「Tipo 158」を駆るジュゼッペ・ファリーナが初代ワールドチャンピオンを獲得。 その翌年にはファン・マヌエル・ファンジオが「Tipo 159」でタイトルを獲得し、アルファ ロメオは2冠の金字塔を打ち立てた。
1976年と1977年のF1日本GPにもエンジンサプライヤーとして参戦しており、アルファ ロメオ製水平対向12気筒エンジンを搭載した「ブラバム-アルファ ロメオ BT-45」は、1977年には7位入賞を果たしている。 なお、アルファ ロメオは1979年から1985年にかけてはワークス体制でF1に参戦していたが、F1日本GPの休止期間だったため、日本でその活躍を見ることは叶わなかった。

ブラバム-アルファ ロメオBT-45B

黄金のヘリテージがいま再び

そして2018年にF1に33年ぶりのカムバックを果たしたアルファ ロメオ。2018シーズン、アルファ ロメオ ザウバー F1チームは48ポイントを獲得し、コンストラクターズポイントで8位につけた。 そして復帰2年目の2019シーズン、新体制で挑む「アルファ ロメオ レーシング」は、9/1の第13戦・ベルギーグランプリ終了時点で8位と快走中だ。なかでも注目すべきは、キミ・ライコネンの活躍だろう。 2019シーズンにフェラーリから移籍してきたライコネンにとって、チーム(当時ザウバー)は、2001年にF1初参戦を果たした古巣。 ライコネンはその年、F1ルーキーだったにもかかわらず、チームをコンストラクターズランキング4位にまで引き上げる大きな貢献を果たした。
その冷静沈着なキャラクターから“アイスマン”の愛称で親しまれるライコネンは日本との縁も深い。2005年のF1日本GPでは、16人抜きの“伝説の走り”で優勝を果たした。 今年の戦いではどんな走りを見せてくれるのか。アルファ ロメオ レーシングの鈴鹿の戦いに注目だ。 *2019年9月6日現在

キミ・ライコネン (写真右)
F1 日本グランプリ WEBサイト

沈黙を破り、迎えた復活のとき アルファ ロメオ レーシングの2018-19年の戦績とドライバーについて沈黙を破り、迎えた復活のとき アルファ ロメオ レーシングの2018-19年の戦績とドライバーについて

故マルキオンネの“宣言”

アルファ ロメオのフォーミュラワン選手権(F1 GP)への復帰が発表されたのは、2017年11月のことだった。モータースポーツの名門として名を馳せ、1950年に開催された第1回F1 GPでジュゼッペ・ファリーナが駆る「アルファ ロメオ 158」が初優勝したことにはじまり、圧倒的な戦績でその年の年間チャンピオンを獲得したアルファ ロメオ。赤十字と大蛇のエンブレムが2018年、30年以上ぶりにF1へとカムバックを果たした。
当時、新体制を発表した「アルファ ロメオ ザウバー F1チーム」(当時)に世間の注目が高まった。11月29日に実施されたアルファ ロメオ ブランドとザウバーF1チームの記者会見では、当時のFCAのCEO、故セルジオ・マルキオンネは次のように述べた。「アルファ ロメオは、F1というスポーツの歴史を支えてきた名高い存在であり、メジャーな自動車メーカーがしのぎを削るこのレースへの参加者として、再び名を連ねます」。

アルファ ロメオ F1復帰会見より

アルフィスタが胸を躍らせる活躍

この会見で世界中のアルフィスタが、新たな歴史の始まりに胸を躍らせたことだろう。そして今、復活から2年目を迎えた2019シーズンのアルファ ロメオ レーシングは着実な進化を遂げ、ポイントを積み上げている。参戦1年目、アルファ ロメオ ザウバー F1チームは、マーカス・エリクソンと、新人ドライバーだったシャルル・ルクレールを起用してスタートを切った。
2戦目でエリクソンが9位入賞を果たし、4戦目ではルクレールが6位入賞を果たすなど、確かな手応えを感じさせた。そして2019シーズンは、アルファ ロメオ レーシングは、キミ・ライコネンとアントニオ・ジョヴィナッツィをドライバーに迎え、前シーズンをさらに上回るペースで邁進している。
今シーズン前半、サマーブレイク終了時点で、ポイント獲得数は32ポイントと、前シーズン(19ポイント)を大幅に上回るペースでチャンピオンシップを競っている。

ライコネン(左)とジョヴィナッツィ(右)

ライコネンが鈴鹿に残した「16人抜きの伝説」

アルファ ロメオ レーシングの活躍を盛り上げているのが、2007年のF1チャンピオンであり、昨年はドライバーズランキングで3位に入った実力派ドライバー、キミ・ライコネンだ。初戦から着実にポイントを積み上げ、前半戦を終えた時点で31ポイントを獲得、ドライバーズランキングで8位につけた。
ライコネンといえば、2005年のF1 日本GPで、「16人抜きの伝説」を残したことで知られている。激しい雨に翻弄されたレースで、ライコネンの予選順位は17位と沈んでいた。ところがレースで好スタートを切ると、そこからも勢いが衰えることなく、ファステストラップを更新し、前を走るマシンを抜きまくった。そしてレースも残り数ラップのところでトップを行くマシンに追いついた。観客が固唾を呑んで見守るなか、最終ラップでライコネンは前のマシンに並びかけコーナーを先に立ち上がった。それはまさに奇跡的な勝利であった。その後のインタビューでもライコネンは、この時の鈴鹿を「自身のベストレース」と振り返っている。そのライコネンが今年、鈴鹿でどんなドラマを見せてくれるのか。期待は高まるばかりだ。

キミ・ライコネン
F1 日本グランプリ WEBサイト

世界最高峰の戦い、しかとその眼で見届けよ 2019年F1日本グランプリの見どころ 世界最高峰の戦い、しかとその眼で見届けよ 2019年F1日本グランプリの見どころ

数多くのドラマを生んだ鈴鹿

フォーミュラワン日本グランプリ(F1日本GP)が開催される三重県・鈴鹿サーキットは、1962年に設立された歴史あるサーキット。これまでにF1が30回開催され、この間、数々のドラマを生み出してきた。
かつてあの、アイルトン・セナはワールドチャンピオンがかかった1988年の日本GPで大逆転劇を見せ、優勝。間一髪のオーバーテイクの際に「神を見た気がした」と述べ、話題を呼んだ。また鈴鹿で4勝をあげたセバスチャン・ベッテルは「神が作ったコースのよう」と賞賛した。同じく鈴鹿で4勝しているルイス・ハミルトンも「世界最高のサーキットのひとつ」と高く評価している。
このように鈴鹿サーキットは世界の一流のドライバーたちから多くの称賛を集めている。

2018年のF1日本GP

ドライバーの“本気度”が試される、世界屈指のテクニカルコース

一方、鈴鹿は世界屈指のテクニカルなコースとして知られている。1周約5.8kmのこのコースはオーバーテイクが難しく、1コーナーとシケインの進入の2箇所が主なオーバーテイクのポイントとなる。
走り慣れたドライバーでさえ完全な攻略は難しく、小さなミスがコースアウトといった致命的なミスにつながりやすい。だが、その難易度の高さがゆえにコースを制した時の満足感も高いようだ。なかでも名物とされるコーナーがいくつかある。ひとつはターン3から5までのS字コーナー。多くのドライバーは鈴鹿のS字を “エキサイティングなコーナー”と口を揃えて絶賛する。次に立体交差前のターン8と9、通称デグナーカーブ。ドイツ出身の2輪レーサー、エルンスト・デグナーが第1回全日本選手権ロードレースでトップを走行中、転倒したことからそのライダーの名で呼ばれるようにあったこのコーナーは、難易度が高く、ミスを誘発しやすい。また、バックストレッチ前のスプーンカーブ(ターン13、14)も鈴鹿の名物コーナーで、F1ドライバーですらその難しさに手を焼くと言われる。

2018年のF1日本GP

ライコネン、15回目の鈴鹿に挑む

通算31回目の開催となる2019年のF1日本GP。
アルファ ロメオ レーシングは、この難易度の高い鈴鹿でどのようなレースを繰り広げるのか。注目はベテランドライバー、キミ・ライコネンの戦いぶりだ。ライコネンはこれまで日本GPに14回出走。16人抜きを果たした2005年の優勝のほか、2位1回、3位1回、4位2回、5位5回、 6位2回と優秀な戦績を残している。入賞率は85.7%と極めて高く、相性のいいコースといえる。
今年はこうした百戦錬磨のドライバーの経験がセッティングやチームの戦略に生かされることになり、アルファ ロメオ レーシングの日本GPでの戦いには大いに注目が集まる。また、日本GP初参戦となるアントニオ・ジョヴィナッツィにとって、若き才能を発揮できる場となることが期待される。

ライコネン(右)とジョヴィナツィ(左)
F1 日本グランプリ WEBサイト