Be yourself 2021.05.14

ブラインドサッカーを未来へつなぐ『アクサ×KPMG Springカップ』アフターレポート

FCAジャパンはすべての人々が障がい、人種、セクシュアリティなどによって排除されることのない社会の実現を目指して、2011年から日本ブラインドサッカー協会(JBFA)の支援を始め、2019年4月からはアルファ ロメオが男子日本代表をサポートしている。今回は、コロナ禍の影響で準決勝ラウンド以降の開催中止を決定した『アクサ×KPMG 2020カップ』の代替大会として、非公式戦で開催された『〜ブラインドサッカーを未来へつなごう〜 アクサ×KPMG ブラインドサッカーSpringカップ』のアフターレポートをお届けする。

After 2020。コロナ禍におけるブラインドサッカーの歩み

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響はスポーツ界にも多大な影響を及ぼし、同様にブラインドサッカーに携わる人々も困難な道のりを歩むことに。Mondo Alfaでは、ブラインドサッカー男子日本代表が2020年6月に活動を再開した際にレポートをお届けしたが、代表のメンバーたちが日々スキルを磨く国内のクラブチームの活動に目を向けても、2020年はさまざまな制約が課されていた。

DSC_0119 ブラインドサッカーを未来へつなぐ『アクサ×KPMG Springカップ』アフターレポート
©JBFA

これまで日本ブラインドサッカー協会(JBFA)は『アクサ ブレイブカップ(日本選手権)』と『KPMGカップ(クラブチーム選手権)』という2つの全国大会を開催してきたが、2020年は例年通りの開催を断念。しかし会場の規模を抑えての長期・分散開催を目指し、最終的にはアクサとKPMGジャパン、そしてJBFAという3者によるイレギュラーな全国大会『アクサ×KPMG 2020カップ』の開催に漕ぎ着けた。

感染防止策を徹底しつつ2020年10月の1stラウンドから開催してきたものの、年が明けた2021年の1月に緊急事態宣言が発令されたことを考慮し、本大会の準決勝ラウンドおよび決勝ラウンドの中止が決定。ただしそれでも日本におけるブラインドサッカーの歩みを止めない──その想いから実現したのが『~ブラインドサッカーを未来へつなごう~ アクサ×KPMG ブラインドサッカーSpringカップ』だ。

広島と品川で代替大会が開催! 全試合YouTubeで生配信

DSC_0127 ブラインドサッカーを未来へつなぐ『アクサ×KPMG Springカップ』アフターレポート
©JBFA

『~ブラインドサッカーを未来へつなごう~ アクサ×KPMG ブラインドサッカーSpringカップ』は、『アクサ×KPMG 2020カップ』の代替大会であり、非公式戦として位置付けられた。『アクサ×KPMG 2020カップ』の準決勝ラウンド進出チームと出場チームを中心に5チームが参加。3月27日に広島(ゼロ・バランスサッカーフィールド)、4月3日には品川(品川区立天王洲公園野球場C面)でそれぞれ開催され、その模様は全試合YouTubeで生配信された(ハイライトは現在もYouTubeで視聴可能)。

まず3月27日に広島でダブルヘッダーに臨んだのは、『アクサ×KPMG 2020カップ』の準決勝ラウンド進出チーム〈A-pfeile広島BFC〉と、チーム設立後に初めての試合出場となった〈ゲートウェイやまぐち〉。結果は、どちらのゲームもA-pfeile広島BFCが大量得点で勝利(第1試合12-0・第2試合8-0)。中でも、ユーストレセンに選出された経験を持つ期待の若手・矢次祐汰選手が素早いドリブルと正確なシュートで第1試合は9得点、第2試合は4得点と大活躍した。一方で、惜しくも敗退した〈ゲートウェイやまぐち〉はJBFAとアクサが開催する『アクサ 地域リーダープログラム with ブラサカ』における第3期受講チームで、公式戦の出場を目指すチームの今後の成長に期待したい。

DSC_0114 ブラインドサッカーを未来へつなぐ『アクサ×KPMG Springカップ』アフターレポート
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そして4月3日の品川に集結したのは、日本選手権で準優勝(2019)という実績を持つ〈free bird mejirodai〉、神奈川県で唯一のブラインドサッカーチーム〈buen cambio yokohama〉、埼玉県を拠点とする〈埼玉T.Wings〉の3チーム。まず第1試合は、free bird mejirodaiの鳥居健人選手と平林太一選手がそれぞれ2ゴールを挙げてbuen cambio yokohamaに4-0で快勝。続く第2試合は、buen cambio yokohamaと埼玉T.Wingsの実力が拮抗し、1-1のドローで終わった。ラストの第3試合は、すでに1勝を挙げているfree bird mejirodaiが埼玉T.Wingsの粘り強い戦いぶりに苦戦するも、後半に相手陣地でボールを奪取した平林太一選手がこの試合唯一の得点を奪い、連勝を達成した。

コロナ禍で中止となっても仕方のない状況下でも、入念な感染症対策とともに諦めることなく開催された今大会は、大会名にもあるように日本のブラインドサッカーを未来へとつないだはずだ。

DSCN3202 ブラインドサッカーを未来へつなぐ『アクサ×KPMG Springカップ』アフターレポート
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ブラインドサッカーの国際大会が5月末から無観客で開催!

そして2021年5月30日から6月5日にかけては、品川区立天王洲公園で『Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川』が開催される。2018年から開催されてきた同大会は、国際視覚障害者スポーツ連盟(IBSA)が公認する国際大会。2020年は参天製薬株式会社(=Santen)が初のタイトルスポンサーとなったものの新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止に。しかしこの度、2021年もSantenが特別協賛して開催されることが決定した。出場国は日本・アルゼンチン・スペイン・タイ・フランスの5ヶ国を予定しており、日本の初戦はフランス戦となる。

DSCN3223 ブラインドサッカーを未来へつなぐ『アクサ×KPMG Springカップ』アフターレポート
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大会は無観客での開催となるが、全試合の中継を予定! さらに参加者(選手、代表チームスタッフ、運営スタッフの一部)は一定期間において外部との接触を断つ隔離プログラム(通称:バブル方式)が適用されるなど、感染症対策を徹底した上で大会運営が行われていく。

誰もが経験したことのない事態でも、これまで何度も壁を乗り越えてきたであろうパラアスリートたちは、下を向くことなく前に進もうとしている。さまざまな想いを胸にピッチで躍動するその姿を、『Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川』でぜひチェックしてほしい。

Text:ラスカル(NaNo.works)

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