Art / Design 2011.11.09

イタリアンミニマリズム

アルファ ロメオはイタリアで最も有名な作曲家の一人、ルドヴィコ・エイナウディの活動をサポートしている。今回、彼のコンサートが日本の3都市、東京・名古屋・京都で開催された。クラシカルでありながらモダンな彼の音楽を紐解くキーワードは「ミニマリズム」。余計な装飾を排した純粋で繊細なメロディにより、聴き手の心を深く揺さぶる。

ルドヴィコ・エイナウディ

Einaudi1 イタリアンミニマリズム

Einaudi2 イタリアンミニマリズム

アルファ ロメオと同じイタリア・トリノで生まれたエイナウディ。母は彼が幼い頃からピアノを弾き聴かせていたという。イタリア最高の音楽学校ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院で世界的な作曲家ルチアーノ・ベリオのもとで音楽を学び、奨学金を取得しつつ、1982年に卒業。そして同年、世界的に有名な音楽祭タングルウッド音楽祭に出演する。音楽院卒業後しばらくは伝統的なスタイルで作曲を行っていたが、1980年代中盤以降ダンス、マルチメディア、ピアノを融合した独創的なスタイルを探求。現在に至るまでミニマリズム、ワールドミュージック、ポップミュージックを取り入れながら、「アンビエント」「瞑想的」「内省的」と評される独自の音楽を生み出し続けている。映画音楽の分野でも活躍し、数々の国際的な音楽賞を受賞している。彼の父ジュリオは大手出版社を経営。祖父のルイージは経済学者・政治家であり、イタリア共和国第2代大統領(1948-1955)である。
 
 
エイナウディは現在、イタリア・ピエモンテ州で葡萄園に囲まれて生活している。豊かな環境の中で生み出される音楽は、我々の感性に触れ、心を揺り動かす。また、歴史や伝を感じさせてくれる。彼のミニマリスティックな音楽は、「過ぎたるは及ばざるがごとし」という日本の精神とマッチする。そして日本の伝統文化である生け花の魅力にも通じるもので、聴衆をまるで生け花の花たちのように共鳴させる。彼は日本の伝統的なデザイン、芸術、食文化に共感し、インスピレーションを得ている。また、過去に暮らしていたイタリア北部ランゲのなだらかに波打つ丘やミニマルな建築からもインスピレーションを得ているという。世界的な成功をよそに、彼は極めて謙虚であり、コンサートで訪れた土地の文化に敬意を表し、誠心誠意を込めて常に最高のパフォーマンスを行っている。
 
Einaudi3 イタリアンミニマリズム
エイナウディの好きな音楽は多岐に渡るが、中でも特にお気に入りなのがレディオヘッド。いつか彼らとステージで共演したいと話していた。また、再びコンサートで日本を訪れ、その際に生け花のミニマリズムを分析したいという。インタビューの後に立ち寄った本屋では華道に関する本を熱心に眺めていた。エイナウディの新たな作品を心待ちにするとしよう。


 
Gazie from Alfa Romeo.

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