Products 2020.05.21

時計ライター・篠田哲生氏がおすすめする、10万円以下で購入できる大人のカジュアルウォッチ8選

時計専門誌からファッション・ライフスタイル誌など、幅広い媒体で活躍する時計ライターの篠田哲生氏。毎年のスイス取材を欠かさず、時計学校も修了した実践派で、実際に購入して体感することをモットーにする篠田氏が、今おすすめしたい10万円以下で購入できる大人のカジュアルウォッチ8本を厳選した。

スマートフォン時代の腕時計は、自己演出のためのアクセサリーである。ということは、ファッションやTPOに応じた使い分けが重要になる。例えば気の抜けた休日や趣味に没頭する時間の場合は、高級な腕時計だと逆に場違い。機能やデザインに個性を持ったカジュアルウォッチの方が、ドレスコード的にも正解なのだ。あるいはスーツスタイルの腕元にポップな腕時計を取り入れたり、半袖シャツの腕元に遊び心のあるデザインの腕時計をつけたりして、ハズしのアクセサリーにするのも正解だろう。ただしここで気をつけなくてはいけないのは、“あえて感”の演出である。10万円以下というカジュアルプライスであるために、「あえてこれを選んでいますよ」という雰囲気がなければ、むしろ子供っぽく見えて逆効果だ。そのためにも見た目の良さだけでなく、語りのあるモノ選びが大切になるだろう。大人のカジュアルウォッチは、高級腕時計より格段に難易度が高いのだ。

デザインウォッチ界不滅の傑作は、今なお刺激的

LIP(リップ)『マッハ2000 クロノグラフ ブラックラバー』

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▲クオーツ、SS、ケース42×40mm、ラバーベルト ¥70,000(+税)

フランスの高速鉄道TGVのデザインを担当した工業デザイナー、ロジェ・タロンを起用して生まれたアシンメトリックなクロノグラフ。ニューヨーク近代美術館の永久所蔵品にもなった傑作デザインは、誕生から45年たった現在でも唯一無二の独創性がある。リューズやクロノグラフ操作用のプッシュボタンがカラフルに色分けされているが、ここがシャツやジャケットの腕元からチラリと見えるだけでも、視線を引き寄せる効果あり。ドレスダウンの小技として使いたい。

▼INFO:画像提供
DKSHジャパン株式会社
https://www.lipwatch.jp/

あのカルトウォッチが、50年の節目に復刻

Hamilton™(ハミルトン)『ハミルトン PSR』

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▲デジタル、SS、ケース40.8×34.7mm、SSブレスレット ¥90,000(+税)

1970年に誕生した“世界初のLED式デジタルウォッチ”である『ハミルトン パルサー』は、90年代後期に裏原宿界隈でカルト的な人気を博した。この時計が復刻。オリジナルモデルをデジタルスキャンして、ケースフォルムを克明に再現する一方で、弱点であったLED式デジタル表示の電力消費量にも対処し、通常時は省エネの液晶画面で時刻を常時表示しつつ、プッシュボタンを押すと進化したOLED(有機EL)が時刻を赤く表示する仕組みになった。Tシャツに合わせてサラリと使いたい。

▼INFO:画像提供
ハミルトン/スウォッチ グループ ジャパン
https://www.hamiltonwatch.com/ja-jp/

美しく時を刻むデザイン系ドレスウォッチ

ISSEY MIYAKE WATCH(イッセイ ミヤケ ウオッチ)『U』

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ISSEYMIYAKE 時計ライター・篠田哲生氏がおすすめする、10万円以下で購入できる大人のカジュアルウォッチ8選
▲NYAL002、クオーツ、SS、ケース径41.1mm、カーフストラップ ¥36,000(+税)

国内外のデザイナーを起用し、創造性に富んだカジュアルウォッチを作っているISSEY MIYAKE WATCH。このモデルはカーデザイナーの和田智が手掛けており、美しくて普遍的な時計を目指してデザインされた。ダイヤル表示には古典的なローマ数字を使って上品に仕上げつつ、ケースサイドは大胆に絞り込みを効かせてシルエットを強調する。ケース厚が9.75㎜と薄型ゆえにシャツの袖にもすっと馴染むので、スーツと合わせたい。

▼INFO:画像提供
セイコーウオッチ株式会社
https://www.isseymiyake-watch.com/

初代モデルが洗練されたメタルボディに

G-SHOCK(ジーショック)『GMW-B5000-1JF』

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▲デジタル、SS、ケース49.3×43.2mm、ラバーブレスレット ¥50,000(+税)

世界的ブランドへと成長したG-SHOCKは、そのタフな設計ゆえに、アウトドアでガシガシ使う時計だと思われがちだ。もちろんそれは正解なのだが、ラグジュアリー方面にも華麗に進化中である。このモデルは1983年に誕生した初代5000シリーズのデザインをそのままメタル化したもの。ルックスは断然スタイリッシュになったが、耐衝撃性能は新たに開発しているという。日本流の“伝統と革新”を堪能できる時計は、大人のハズしとして腕元を演出してくれる。

▼INFO:画像提供
カシオ計算機株式会社
https://g-shock.jp/

誰にだって優しい、触れて感じる時計

CITIZEN(シチズン)『AC2200-55E』

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▲クオ-ツ、SS、ケース径34.9mm、SSブレスレット ¥14,000(消費税非課税対象商品)

企画の段階からターゲットなる人々と協力体制を築きながらデザインを作っていく“インクルーシブデザイン”の考えから生まれた、視覚障害者対応の腕時計。今回はタイのロッブリー複合視覚障害者学校の教員や生徒に協力してもらっており、開閉式の風防を上げて、直接文字盤や針に触れて時刻を読む仕組み。きわめて実用的で機能的だが、70年代に流行したミラネーゼブレスレットを使うなど、デザインはレトロモダンに仕上げており、純粋な時計としても通用するクオリティがある。

▼INFO:画像提供
シチズン時計株式会社
https://citizen.jp/

戦略的ゴルファーのためのスマートウォッチ

Garmin(ガーミン)『アプローチS62』

ガーミン 時計ライター・篠田哲生氏がおすすめする、10万円以下で購入できる大人のカジュアルウォッチ8選
▲デジタル、樹脂×セラミック、ケース径47mm、シリコンストラップ ¥62,000(+税)

ウェアラブルGPSの世界的メーカーであるGarminが手掛けるゴルフ用スマートウォッチ。全世界のゴルフ場のコースデータが内蔵されており、高精度GPSを組み合わせることで、飛距離や目標地点までの距離を表示する。さらにはショットしたクラブを登録すれば、帰宅後にプレーを細かく確認することも可能。もちろんスマートウォッチとしても便利に使えるので、プレー中の着信や心拍数などのライフトラッキングも可能。本気のゴルファーにこそ使って欲しい時計だ。

▼INFO:画像提供
ガーミンジャパン株式会社
https://www.garmin.co.jp/

時計産業の歴史を覆す革命的機械式時計

SWATCH(スウォッチ)『SISTEM51』

スウォッチ2 時計ライター・篠田哲生氏がおすすめする、10万円以下で購入できる大人のカジュアルウォッチ8選

スウォッチ 時計ライター・篠田哲生氏がおすすめする、10万円以下で購入できる大人のカジュアルウォッチ8選
▲自動巻き、ステンレススチール、ケース径42mm、レザーストラップ(左、中央)・ラバーストラップ(右) ¥23,000(+税)

本来であれば多くの職人の手仕事が必要となる機械式ムーブメントの組み立て工程を、世界で初めてフルオートメーションで実現させたという革命的な時計。しかも連続駆動時間は最長で90時間もあり、機械のスペックもハイレベル。それでいて2万円台で購入できるというのだから驚くしかない。しかも高品質の証であるSWISS MADEを掲げており、満足感も高い。時計愛好家に対しても臆せず語れるだけでなく、むしろ自慢できるという稀有なカジュアルウォッチだ。

▼INFO:画像提供
スウォッチグループジャパン株式会社 スウォッチ事業本部
スウォッチ コール:0570-004-007
https://www.swatch.com/ja_jp/

緩やかにつながる世話を焼き過ぎない時計

VELDT(ヴェルト)『ラグジュアリーAARDE』

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V 時計ライター・篠田哲生氏がおすすめする、10万円以下で購入できる大人のカジュアルウォッチ8選
▲クオーツ、SS、ケース径38mm、レザーストラップ ¥85,000(+税)

スマートウォッチは便利だが、何でもかんでも知らせてくれるので、逆に情報過多になって“スマート”な暮らしとは程遠くなる。その点この時計は、ダイヤル下に埋め込んだ24個のLEDライトの光り方で、メッセージなどの通知などを緩やかに知らせてくれる。また月齢を黄色のLED光の大きさで表現する“ムーンフェイズ”のようなロマンティックな機能で、腕元を華やがせることもできる。モデル名の『LUXTURE AARDE』とは、オランダ語で“地球”を意味。その洗練されたデザインも魅力だ。

▼INFO:画像提供
株式会社ヴェルト
https://veldtwatch.com/

歴史という重しがある本格派の機械式時計と比較すると、カジュアルウォッチは自由に創造性を発揮できる。そのため機能、デザイン、スタイルなど、その選択肢はかなり幅広い。だからこそ選ぶ楽しみもあるし、使いこなす嬉しさがあるのだ。

PROFILE

篠田 哲生(しのだ・てつお)

時計ライター
1975年千葉県出身。講談社「ホット・ドッグ プレス」を経て独立。時計専門誌からビジネス誌、ファッション誌やWEBなど、40を超える媒体で時計記事を担当している。毎年のスイス取材を欠かさず、時計学校も修了した実践派。数百万円の高級時計から1万円以下のカジュアルウォッチまで、購入して体感することをモットーにする。著書に「成功者はなぜウブロの時計に惹かれるのか。」(幻冬舎)がある。

Text:篠田哲生

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