Culture 2020.07.20

肌がきれいになるだけでは意味がない。美容ブランド『ReFa』の哲学に迫る

2019年にブランド創立10周年を迎えた、美容ブランド『ReFa(リファ)』。サロンの施術のような“つまみ流し”を実現し、美容意識の高い女性たちを中心に長年愛されているローラーをはじめ、さまざまなアイテムを世に送り出している。昨今の状況下で “おこもり美容”の需要が高まるなか、ますます注目が集まるReFaが支持される理由とは──? ReFa本部長の加藤寿恵(かとう・かずえ)氏に話を聞いた。

初代ReFaの誕生秘話

愛知県名古屋市に本社を置き、美容・健康商品を手がける、株式会社MTG(エムティージー)。クリスティアーノ・ロナウド選手と共同開発したSIXPADとともに、同社のもうひとつの主力ブランドが、今回ご紹介する美容ブランドReFaだ。

MTGの東京支社ショールームを訪れると、扉を入った左手には、いくつものReFaの商品が並んでいた。

20200630_qetic-alfa-0096 肌がきれいになるだけでは意味がない。美容ブランド『ReFa』の哲学に迫る

ReFaの代表アイテムといえば、やはりブランド誕生のきっかけとなった美容ローラーだ。美容に対する意識が高い女性の多くはすでに愛用しており、また、持っていなくてもその存在を知っているのではないだろうか。たとえ知らなくてもどこかで目や耳にしたことがある人は多いはずだ。

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▲ReFa MOTION CARAT

ブランドのプロジェクトが立ち上がり、美容ローラーの開発がスタートしたのは2008年にさかのぼる。

「リーマンショック直後の不景気な時期です。“女性が自宅で手軽に美しくなるためにはどうしたらいいだろうか”というところからスタートし、エステティシャンの複雑な手技を再現するローラーの開発に乗り出しました」と、加藤氏は開発当時を振り返る。「部品単位でいえば1,000以上の試作品を作りました。たとえば、ローラーの形状ひとつをとっても、いろいろなかたちの形状を作って、しっかり肌をつまむけれど、摩擦で肌の負担にならない着地点を吟味しました。でも、1度や1ミリならともかく、0.1度や0.1ミリの差となると、正直、よくわからなくなってきます(笑)。開発責任者が“人の感覚以上に、感覚を研ぎ澄まして開発した”と言っていたのが今でも印象に残っています」

20200630_qetic-alfa-0019 肌がきれいになるだけでは意味がない。美容ブランド『ReFa』の哲学に迫る
▲ReFa本部長 加藤寿恵氏

加藤氏は続ける。
「あまりにこれまでにない体感で“つまみすぎて肌に刺激が強すぎるのではないか”と不安に感じられる方もいらっしゃいました。お客様が安心して効果的に使ってもらいたいと思い、医師をはじめとした専門家に監修をいただきながら、ぎりぎりまで詰めました。ローラーのことを考えすぎて、目に入るものがすべて回るものに見えてくるほど。(笑)とにかく直接肌に触れるものだからこそ、いかに気持ちよく、そして安全に使ってもらえるかに徹底的にこだわりました。」

20200630_qetic-alfa-0069 肌がきれいになるだけでは意味がない。美容ブランド『ReFa』の哲学に迫る

こうして、2つの球体で深くつまみ流すという手技を再現する初代ReFa CARATが誕生する。

「当時、こういった商品はまだなかったはずです」

なめらかに肌を滑るカッティングや材質など品質にもこだわったが、「品質が良くても、お客様の手の届かない価格では意味がない」と、“ボーナスが出れば手が出る価格”を実現。2012年2月に発売を開始した。

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▲さらなる進化を遂げた『ReFa MOTION CARAT』

「正直、最初はこれほど売れると思っていなかったんです」と加藤氏は明かすが、鏡の前だけでなく、場所を選ばず“きれい”を実現するための努力ができる手軽さと即効性が受け、モデルさんやヘアメイクさんの愛用品として雑誌などで紹介していただくようにもなり」、ReFaは瞬く間にその名を世に知らしめていく。

“引き出しの奥にしまわれない”デザインに

加藤氏は分析する。「ReFaのローラーは、ある意味、魔物のような製品です。通常は3万円の美容クリームと、1,000円のドラッグストアコスメを使う層は異なるものですが、ReFaのローラーはどちらの層の方にもお使いいただいています。年齢層も幅広く、10代の方から、80、90代の方までご愛用いただいています。百貨店でも、郊外の家電量販店でも売れているというのも、ReFaならではの特徴です」

使っていることを自慢したくなるような、「見た目のキラキラ感」(加藤氏)も大切にしたという。

20200630_qetic-alfa-0081 肌がきれいになるだけでは意味がない。美容ブランド『ReFa』の哲学に迫る
▲ReFa MOTION PRO

「ブランド側がもっとも恐れているのは、商品を使ってもらえなくなることです。私は使われなくなるポイントがいくつかあると思っていて、例えば引き出しの奥などにしまわれてしまい、結局はどこに置いたのかわからなくなってしまうと、なかなか使わなくなってしまいますよね。そもそも、これまで美容機器は使っているのを隠したいというイメージがありましたが、インテリアにもなるReFaは、おうちのインテリアとして使っていただいている方も少なくありません」

なるほど、宝石のようにきらきらと輝くデザインは、人に自慢したくなる美しさだ。

「以前、新幹線の中でローラーを転がしている女性を見て、“時代は変わったな”とうれしくなりました。もちろん、使った瞬間に気持ちいいと感じていただくこともとても大事です。その気持ちよさを覚えていただいていれば、しばらく使わなくなっても、きっとまた使っていただけます。ReFaは復活率も高いんですよ(笑)」

人間工学に基づいて、さまざまなアイテムを提案

電源不要、防水加工で浴室でも気軽に使えることも好評を得た。やがてローラーはシリーズ化。顔&デコルテ専用のもの、人間工学に基づき、握りやすさを追求したもの、化粧品と一緒に使用するものなど、さまざまなバリエーションがある。ローラーひとつをとっても、全身に使えるものもあれば、人間工学に基づいて握りやすくしているもの、テレビを見ながら時短ケアができるもある。ローラーだけではない。インナードリンクやスキンケアアイテムなどもラインナップしており、今やReFaは、トータルビューティーを提案できる一大ブランドだ。

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▲ReFa COLLAGEN ENRICH

お客様から、「なぜこんなにたくさんの商品を作るのですか」という質問を受けることもあるという。

「さまざまなお悩みとライフスタイルに合ったもののなかから、ご自身にぴったりの商品を見つけていただきたいと考えています。ひとつひとつの商品にこだわりがあります」

昨年は、プロフェッショナルの技をテクノロジーで再現する、ReFaの新しいカテゴリー『リファビューテック』のラインから、ブランド初のヘアドライヤー『リファビューテック ドライヤー』とヘアアイロン『リファビューテック ストレートアイロン』がデビュー。売れ行きは好調だ。

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▲左『ReFa BEAUTECH DRYER』 /右『ReFa BEAUTECH STRAIGHT IRON』

「美容室に行った直後のしっとりやわらかい“レア髪”をいかに自宅で再現できるか──。約30のヘアサロンとディスカッションしながら共同開発し、ハイドロイオンが発生させること、温風と冷風を自動で切り替え、髪の温度を約60℃以下に保ち熱による髪へのダメージを防ぐなど、美容師の技をテクノロジーに詰め込みました」

試作ができるたびに全国の美容室を回り、「このデザインでは店に置きたくない」といったデザイン面をふくめ、「センサーが遅い」「この温度だと高すぎる」など、ざまざまなダメ出しをされたという。
「なかには、この段階でこう覆してくるのか! というダメ出しもありましたが(笑)、妥協せずにディスカッションを重ねたこともあり、いいものが完成したと自負しています」

楽しく、わくわくしていただけるようなモノを提供していきたい

8月には、“スキンケア”と“先端テクノロジー”を組み合わせた、『リファビューテック レイズ』が発売となる。このアイテムにも加藤氏をはじめ、ブランドの思いが詰まっている。

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▲『ReFa BEAUTECH RAISE』

「私自身、さまざまな美容機器を使っていますが、難しかったり、所要時間が長かったりして、『こんなの続けられないよ』と思うこともあります。そんな、美容機器の面倒くさい部分を解消して、できるだけシンプルに、そして、所要時間が短いものを作りたいと考えました」

「さまざまな美容機器を開発し、自分自身も使っていくなかで気づいたのは、シンプルで使いやすく、また使用時間の短さも重要だということです。美顔器は15分の使用を目安にしていることが多いのですが、現代女性はそれほどヒマではありません。リファビューテック レイズは5分を実現しました。本当は3分にしたかったのですが、5分が限界だったんです(笑)」

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新型コロナウィルスの流行という未曽有の出来事が世界中を襲った2020年、今まで以上に自宅で過ごす時間が多くなり、家にいながら美容に励むことができるアイテムへの注目が高まってきている。そんな現状をブランドではどうとらえているのか。

「人と会う機会は減ったかもしれませんが、オンライン会議などを通じて、自分の顔をじっくり見る機会は増えています。こういう時期だからこそ、自分と向き合う美容の時間が大切になってきます。開発当初から私たちが目標に掲げているのは、ローラーを転がしている時間が、美しくなるための時間であるのはもちろんのこと、お客様にとって、自分に向き合うことができ、自分をほめてあげることができる楽しいものであって欲しいということです。肌と心は切り離すことはできません。心がすさんでいる時は自分に対する興味が薄れますし、ホルモンバランスが崩れ、血流も悪くなります。使ってくださる方の人生が輝くような、楽しく、わくわくしていただけるようなモノを提供していきたい、それが私たちの思いです」

そう話す間、加藤氏は楽しそうにローラーをころころと転がしていた。
「最近、また取りつかれたように転がしています(笑)二重顎にはてきめんですし、何より気持ちいいんですよね」

肌の手入れをはじめとする美容は、時に義務で行う業務のように感じることもある。面倒くさいと思うこともしばしばだ。しかし、もしかしたら美容は楽しいものなのかもしれない。加藤氏の話を聞きながら、ふと、初めて化粧品を手にした時のわくわくした気持ちを思い出した。初めての『ReFa』はどれにしようかと、今、心を巡らせている。

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INFORMATION
ReFa(リファ)

URL http://www.refa.net/

Text:長谷川あや
Photos:佐藤大輔

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