Event 2019.11.25

和食で星を獲得した料理人とイタリアで活躍する写真家によるアート作品創造。イタリア大使館での発表会をレポート

人々の五感を揺さぶるアルファ ロメオの美学を、食をモチーフに“味わう”プロジェクト『Art of Taste』。その第3弾は、和食料理人の井伊秀樹氏とイタリア・ミラノをベースとする写真家アルフォンソ・カタラーノ氏によるアート作品の創造だ。イタリア大使館で行われたイタリア料理週間オープニングパーティー内での作品発表の模様をお届けする。

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イタリア大使館で行われた記者発表会とレセプションパーティー

アルファ ロメオのアーティスティックな美学を“味”で表現する『Art of Taste』。2019年にスタートした独自プロジェクトの第3弾は、和食料理人の井伊秀樹氏とイタリア・ミラノをベースとする写真家アルフォンソ・カタラーノ氏によるアート作品の創造だ。披露された場所が特別だった。アルファ ロメオも協賛する今年で4回目の世界イタリア料理週間(11月18日~24日)に先駆け、11月8日にイタリア大使館で記者発表会とレセプションパーティを開催。

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今回の世界イタリア料理週間のテーマの一つが、食前酒とおつまみを楽しみながらディナー前の交流を深める“アペリティーヴォ”であることから、来場者にはミラノの名店『Aimo e Nadia』のアレッサンドロ・ネグリーニシェフと銀座の名店『BULGARI IL RISTORANTE LUCA FANTIN』のルカ・ファンティンシェフが共同監修を行ったおつまみが振る舞われ、レセプションパーティー自体をアペリティーヴォとする仕掛けがなされていた。

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▲アレッサンドロ・ネグリーニシェフとルカ・ファンティンシェフが共同監修を行なったアペリティーヴォ

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会場には、『Art of Taste #03』キャンペーン当選者や108CLUBといった熱狂的なアルフィスタも招待された。そんな豪華な舞台で発表された和と伊の融合による作品、その名も『IMPRESSION DI NIIGATA』が誕生した背景に迫る。

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「稲穂のアイデアは彼にしか発想できない」

「アルファ ロメオにとってもっとも大事なのはパッション。それによって作用する感情の力学を様々な形で表現する試みが、Art of Tasteです。食もまた料理人の情熱に満ちています。そのモチベーションをアルフィスタとシェアしたいと思い、このプロジェクトを始めました。皆さんに伝えたいのは、Beautyです」

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▲FCAジャパン・マーケティング本部長のティツィアナ・アランプレセ氏

以上は、記者発表会にも登壇したFCAジャパン・マーケティング本部長のティツィアナ・アランプレセ氏が語った『Art of Taste』のコンセプトだ。同プロジェクト過去2回の発表の場にも立ち会ったティツィアナ氏は、志の高い優れた料理人と、そのもてなしを受けた人々との出会いにも大きな感銘を受けたという。
さて、『Art of Taste』の第3弾。先に触れたように、今回披露されたのは和食の匠とイタリアの写真家のコラボレーションによるアート作品だ。

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▲井伊秀樹氏とアルフォンソ・カタラーノ氏によるアート作品『IMPRESSION DI NIIGATA』

これは基本的に、1991年に『Il Giornale di Napoli』という写真作品の発表後、様々な賞に輝くアルフォンソ・カタラーノ氏が取り組んでいるアートプロジェクト『COLORTASTE(カラーテイスト)』に則っている。その概念と制作方法を本人にたずねた。

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▲アルフォンソ・カタラーノ氏

「星付きスターシェフが持つ美の感性を表現するのが目的です。作品は、半透明のプレートの上にシェフが料理を盛り付け、下から光を当てる逆光の技術を使って撮影します。このスタイルを思いついたのは、厨房で料理中のシェフを観察していたときです。彼らの繊細な動きは画家のようでした。そして皿の上に広がる料理も実に絵画的だった。また私自身がジャクソン・ポロックという抽象画家に感化されていて、シェフが選ぶ食材や盛り付けに抽象絵画を連想したのもこの活動を始める理由となりました」

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すでにカタラーノ氏は『COLORTASTE』で多くの作品を発表しているが、『Art of Taste』に伴い、日本人シェフ、しかも和の料理人とタッグを組むのはこれが初めてだという。
「実は、以前から和食の料理人に興味を抱いていました。なぜなら、日本食のシェフが表現する世界はイタリアのシェフと通じるものがあると思ったからです」

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▲アルフォンソ氏の過去のアート作品が壁に展示されている

そして今回、カタラーノ氏と協作を果たしたのが、東京・赤坂で2014年に『炭火割烹 白坂』を開店し、ミシュランの一つ星を獲得した井伊秀樹氏だ。『Art of Taste』に参加した井伊氏の感想は後に譲るとして、ここでは写真家から見た和食料理人の仕事振りをたずねることにする。

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「非常に素晴らしかった。何より彼は、会った瞬間に親しい友人になれそうなシンパシーに満ちた人物でした。作品にも井伊氏の感性が如何なく発揮されています。特に驚いたのは稲穂。米に花がついているのを見るのが初めてで、それを盛り付けに生かすというアイデアは、きっと彼にしか発想できないものでしょう。全体的な構成は夕日からインスパアされたと聞きましたが、私も彼の作品を見て、行ったことがないNIIGATAの景色を感じることができました」

NIIGATA=新潟。作品名にも記されたこの土地は、いわば感情の力学として作用し、コラボレーションを成功させるための必要不可欠なピースだった。

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「一番大事だったのは、新潟まで行くという物語」

「日本にも優れたイタリア料理人はいるのに、和食の僕がなぜ?」と、今回の話を聞いたときに井伊氏は戸惑いを隠せなかったそうだ。

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▲井伊秀樹氏

「とは言え、異なる文化の融合から新しいものが生まれるのは確かなので、ならば和と伊のコンタクトに正面から向き合ってみようと。ただし、カタラーノさんが見たことのない、和食の僕にしかできないものをつくろうと思いました。絵の中でイカスミを使っていますが、あれは水墨画のイメージです。それも日本らしさを印象づけるアイデアです」

井伊氏が特に心掛けているのは、食材本来の味の引き出し方。ゆえに食材選びは料理の命でもある。そこで井伊氏は旬の食材を求め、秋を迎えた新潟に『Alfa Romeo Giulia(アルファ ロメオ ジュリア)』を走らせた。

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「新潟は両親の故郷なんです。僕も何度か行っていますが、それでも新潟をよく知っているわけじゃない。そこで今回、自分のルーツをたどるという意味でも改めて両親が生まれた場所を訪れてみたかった。手に入れたのは、アルファ ロメオを想起させる赤い有機マスの他、米、さつまいも、ゴボウ、カイワレ大根などすべて地元で収穫した野菜です。それらを使ってどう料理するかを考えながら日本海を望む海岸線を走っているとき、とても綺麗な夕日と出会いました。
これもアルファ ロメオの色だなあと。その夕日の光景からインスピレーションを受け、この作品を仕上げることができたんです。出来すぎた話に聞こえるでしょう。でもすべて本当です。だから僕にとって『IMPRESSION DI NIIGATA』で一番大事だったのは、新潟まで行くという物語でした。それにカタラーノさんが共感してくれたおかげで、自分が思った以上の仕上がりになったのだと確信しています」

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井伊氏はまた、新潟をドライブしたアルファ ロメオ ジュリアに独自の感想を寄せている。
「おもしろかったのはパドルシフトを使って自由に操作できるところです。あのフィーリング、僕が普段使っている炭火に似ていると思いました。火というのは思い通りにならない不自由なところがありますが、だからこそ料理人の腕の見せどころにもなる。ジュリアを運転していると、新しい料理のアイデアが次々生まれそうで、またぜひ乗りたいですね」

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▲写真左:『Alfa Romeo Giulia Quadrifoglio(アルファ ロメオ ジュリア クアドリフォリオ)』写真右:『Alfa Romeo Stelvio Quadrifoglio(アルファ ロメオ ステルヴィオ クアドリフォリオ)』

アルファ ロメオ、そしてカタラーノ氏と井伊氏のコラボレーションによって創作された『IMPRESSION DI NIIGATA』には、三者の鋭敏な感覚が凝縮していた。走の美。写の美。食の美。それらの結実こそが『Art of Taste』の目指すところだとすれば、コンセプトにもっとも忠実な作品として、写真としての記録はもちろん、物語性の豊かな記憶としても鮮度を保ち続けるだろう。

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Text:田村十七男
Photos:佐藤大輔

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