Vision 2019.07.19

若手シェフの頂点に立った藤尾康浩氏が、アルファ ロメオを愛する人々に贈る日本の良さを表現した“喜び”の料理

人々の五感を揺さぶるアルファ ロメオの美学を、食をモチーフに“味わう”プロジェクトArt of Taste。その第2弾には、30歳以下の若手シェフを対象とした国際料理コンクール『サンペレグリノ ヤングシェフ 2018』で、日本人初優勝を果たした藤尾康浩氏が登場する。インタビューでは、料理人を志したきっかけから、コンクールで優勝したことによる変化、料理を作る上で大切にしている想いや信念などを聞くとともに、アルファ ロメオに対する印象や、今回のプロジェクトへの意気込みを探った。

日本らしい食材“鮎”を再構築した一皿でコンクールW受賞の快挙

2018年5月12日(土)・13日(日)、イタリアの世界的飲料メーカー・サンペレグリノが主催する『サンペレグリノ ヤングシェフ』という、30歳以下の若手シェフを対象とした国際料理コンクールの世界大会がミラノで開催された。第3回を迎えたこの大会には、3000人を超える応募者の中から予選を勝ち抜いた21名のヤングシェフたちが参戦。そこで優勝を勝ち取ったのが、藤尾康浩氏だ。これは日本人初の快挙であり、藤尾氏の名前は一躍、世界の料理人たちの目に留まることとなった。

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「1回目、2回目も応募していたのですが審査に通らず、ギリギリで今回、30歳で参加して優勝できました。3年目でようやくでしたが、コンクールに関しては、日々の仕事にしっかりと取り組んで成長するということが、一番の準備になったと思います。優勝したあとは、世界中の方々から“応援しているよ”とたくさんのメッセージをいただきました」

コンクールは、世界各国7名の著名なシェフで構成される審査員たちの前で“シグネチャーディッシュ”を調理し、プレゼンテーションを行う形式で実施。そして、審査員たちが「素材」「技術」「才能」「美しさ」「メッセージ性」の5つの基準で試食・審査し、優勝者が決定する。念願叶って挑んだ勝負の場で、藤尾氏がシグネチャー・ディッシュとして提供したのが、鮎をメイン食材とした“Across the Sea”。鮎は一度焼いたあとに三枚におろし、骨を取ってから炊いた米やクレソンと合わせてムース状に。それを皮だけを残して筒状に中身をくり抜いた身の部分に詰めて調理した。加えて、鮎の肝は塩漬けにしてソースに。日本らしい食材の鮎を、自らが培った経験と先人のアドバイスで再構築した独創的な一皿だ。

「最初に日本に帰ってきて鮎を食べたときに、その良さがわからなかった自分がいて。“日本でこれだけもてはやされている食材なのに、なぜ美味しく感じなかったのかな”と思って何度か自分でも調理してみて。もちろんほかの日本の食材とか、和食を食べ込んでいくうちにだんだんとその魅力がわかってきて、最終的に鮎をコンクールで使う食材に選びました」

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日本らしい食材の良さを損なうことなく、新たな形で提示した一皿。さらに、炭火台に乗せた状態でプレゼンテーションをし、熱々な状態で提供するインパクトも相まって、審査員の高評価を獲得。グランプリに加えて、21名のファイナリストに付いて決勝大会まで料理の指導を行う21名のメンターシェフの投票で決定し、“素材に対するリスペクト”を評価される特別賞「アクアパンナ テイスト オブ オーセンティシティ アワード」も受賞した。

飽くなき探究心で、“外からしか見えない日本”を料理で発信する

そもそも、藤尾氏が料理人を志したきっかけは10代に遡る。15歳からイギリスに単身留学し、21歳のときにパリの大学へ編入。パリでは共働きの両親とともに暮らし、料理を含め自分で家事をする生活が3年続いたという。そこで料理の楽しさに目覚め、さらに日々勉強した料理を喜んで食べてくれる家族がいることが、藤尾氏の料理への想いを強くした。

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「15歳のときは英語も全然話せなかったですが、3ヵ月ぐらいしたらなんとなくわかるようになりました。大学在学中には休みを利用してレストランで働き、卒業してから本格的に料理人の道へ。僕が最初に働いた『Passage53』というお店はパリにある2つ星レストラン。初めて食べたときにすごく感動して、2回目に行ったときに働かせてくださいとお願いしました。そういう形で本当は入れなかったと思うんですけど、最初は無給のいわゆる修行ならばということでOKをいただいて。今考えると、なかなか無謀なことをしたなと思います」

『Passage53』での修行を経て、次は南仏にある『Mirazur』という店舗へ。その店の副料理長は日本人で、藤尾氏はその人に言われたことを一つのきっかけに日本へ戻ることに。

「そのころは副料理長にいつも怒られていたのですが、あるときに“君が海外で生活してきたからといって日本人なのだから、日本人がフランスで築き上げてきた料理界の地位を壊すようなことはしてはいけない”と言われました。その言葉もきっかけとなって、料理はもちろん、日本というものを見つめ直す意味でも帰国することを決めました」

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2012年に帰国。藤尾氏が次の修行の地に選んだのは、地元・大阪。高田裕介氏がオーナーシェフを務め、ミシュランで2つ星を獲得することになる『La Cime』だった。

「もともと存在は知っていて、当時から一番カッコイイなと思っていました。料理は写真でしか見たことはなかったのですが、料理って写真を見ればセンスや作り手の性格まで見えるので。言葉はあれですが、昔も今も『La Cime』の料理は“キレキレ”だと思います。日本で料理を学んだことで、素材への理解が深まりました。日本の料理は引き算で、食材に最低限の手を加えて良さを引き出す。西洋はどちらかというと足し算の料理。それはもともと知識としてわかってはいたのですが、日本の料理は水の時点から気を遣っている。日本に帰って経験を積んでいくと、そういった素材に対する視点の違いを感じました」

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海外、そして日本で研鑽を積み、その経験と自らの感性を乗せた一皿でヤングシェフの頂点に立った藤尾氏。ただそれでも、料理人として道はここからだという。

「賞をいただけたことに達成感は無いのですが、ただ取り巻く環境と、自分の中の意識は大きく変わりましたね。自分の中のことで言えば、コンクールには日本代表として出場したので、それに当たって“自分は何者なのか”という問いからスタートし、そこから“日本人、日本料理の良さって何だろう”と詰めていった。僕は日本人だけれども海外で生活してきたし、フランスの修行時代に感じたモヤモヤもあった。だけどコンクールをきっかけに改めて原点に帰ったときに、“自分は日本人だ”と思えたんですね。それを実感してからの料理は変わりましたし、それを形にしたのが“Across the Sea”なのだと思います」

今は世界中を旅しながら料理を探求している藤尾氏。そういったことができるようになった環境は「夢みたいなもの」と語りつつ、それらの新たな経験を通して“外からしか見えない日本”を料理で発信していくことが、自らの強みになることを確信しているようだ。

トータルの経験で、美味しい以上の感動を与えるオーダーメイド料理

今回、アルファ ロメオとのコラボレーション・プロジェクト「Art of Taste」で腕を振るうことになった藤尾氏。去年のコンクールもミラノでの開催ということもあってイタリアは思い出深い地と想像するが、そもそもイタリアにどんな印象を抱いているのかを聞いた。

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「イタリアは中学時代に一度行って、2回目は大会のとき、そのあとも何度か行っています。昔はイタリア料理のことをあまり知らなくて、基本的なパスタの名前もわからないぐらいでした。でも何回かミラノ以外にも行っているうちに、同じ州でも隣町だと料理が違ったり、同じ料理でも呼び名が違ったりだとか、郷土料理の奥深さに興味を持ちました」

アルファ ロメオというブランドについても聞くと、藤尾氏の兄は大の車好きということで、そこから抱く印象を教えてくれた。

「兄からずっと話を聞きながら育ってきたのもあり、アルファ ロメオはやはり“憧れの車”というイメージを持っています。今回、遡って創業からのモデルチェンジを資料で見たのですが、ブレないデザインやブランドへのこだわりとか、昔の車でも乗りたいと思える魅力がありますね。あと何より他の車には無い、アルファ ロメオ独特の赤がカッコいい」

この取材の翌日、今回のプロジェクトで使う食材探しのために、藤尾氏はクルーとともに『Alfa Romeo GIULIETTA(アルファ ロメオ ジュリエッタ)』に乗って茨城県へ行く予定となっていた。訪れるのは、有機栽培野菜40年以上無農薬、無化学肥料の野菜農家『シモタファーム』、そして牧草を育てる土づくり、堆肥作りから取り組む酪農家『鈴木牧場』。それらを訪れ、イメージを膨らます。

20190710_qetic-alfa-0062 若手シェフの頂点に立った藤尾康浩氏が、アルファ ロメオを愛する人々に贈る日本の良さを表現した“喜び”の料理

「関西出身なので東京以外の関東はなじみが無く、茨城も行ったことはないのですが、いい食材がたくさんあるので興味はあったんです。なので今回いい機会をいただきました。少しは調べていますが、行ってみて感じたインスピレーションで食材を選ぼうと思っています」

また今回の「Art of Taste」では、当選した方に同じく茨城のかすみがうら市に栗農園を持つ『四万騎農園』という自然のシチュエーションで料理を提供。現状では“野外でフードコーディネーターの方にテーブルセッティングもしていただき、エレガントなスタイルで提供する料理”を藤尾氏はイメージしている。ただ、プロジェクトはまだ始まったばかり。これから当選者とその大切な人たちの関係性や応募した理由などを踏まえて、料理を創造していく。そこには藤尾氏が培ってきたものすべてが注ぎ込まれているだろう。

Z7T0957 若手シェフの頂点に立った藤尾康浩氏が、アルファ ロメオを愛する人々に贈る日本の良さを表現した“喜び”の料理

「料理人として感じる原点は、やはり食べてくれた方が喜んでくれること。もちろん、美味しくて喜んでくれるのが一番ですが、なおかつ場の楽しさとかトータルの経験で、美味しい以上の感動を与えたいと常々考えています。今回は1組に対するオーダーメイドという、僕にとってもなかなかできない経験なので、きっと今までにない新しい料理が作れるはず。その意味でプロジェクトに対しても、自分に対しても期待はしています」

藤尾氏の料理には、10代でパリへ留学していたころに“両親に喜んでほしい”と作っていたころの気持ちが、今でも色濃く残っているのだろう。そして海外と日本、そのどちらも経験した上で、日本の良さを自らの手で伝えていくことへの意志が宿っている。今回のキャンペーンに当選した方は、今このタイミングで藤尾氏の料理を味わえる贅沢さを、あなたの大切な人と堪能してほしい。寡黙な印象の内に秘める藤尾氏の熱い想いと、“料理で人を喜ばせる”ことを追及する姿勢が生み出す料理は、きっと食する人の五感を揺さぶるはずだ。

INFORMATION

世界にひとつだけのプライベートダイニングへご招待

応募期間 2019年7月19日(金)〜2019年8月18日(日)23:59まで

国際料理コンクール「サンペレグリノ ヤングシェフ 2018」の優勝者・藤尾康浩シェフが、1組様(最大5名様)のためだけにご提供する、世界で唯一のプライベートダイニング。あなたの大切な方とご一緒に、世界にひとつだけの特別なひと時を味わってみませんか。

ご応募はこちらから
https://www.alfaromeo-jp.com/info/campaign/2019/art-of-taste/project02/

Text:ラスカル(NaNo.works)
Photos:大石 隼土
撮影協力:アルフレックスジャパン

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