vol.04 子供にもわかるカッコよさ

2000GTV(1972)オーナー
衣川等氏

  

1967年に登場した1750GTVから採用された、俗にフラットノーズと呼ばれる、先端に段差のないノーズとデュアルヘッドライトを持つマスク。横バーのなかに伝統の盾を埋め込んだグリルは、当初2000GTV専用だったが、74年からGT1300/1600ジュニアにも使われるようになった。

2000GTVとオーナーの衣川 等さん

10余年にわたって作り続けられた通称ジュリア クーペの最終発展型である、1972年2000GTVで参加した衣川 等さん。手に入れたのはちょうど3年前のことだった。「たまたまショップのサイトで見つけ、値段が手頃で店も近所だったので、見に行ったんですよ。それから1週間後に購入しました」

衣川さんは2000GTV のほかに、15年ほど前からケータハム・セブンも愛用している。「2台とも趣味グルマになってしまいましたが、もともとクルマに乗るのは休日だけなので、不便を感じることはないですね」

2000GTVの第一印象は、「けっこういい音するし、古い割にはハンドリングもなかなかいい」。ジュリア クーペのなかでも、2000GTVは前期型の“段付き”に対して“フラットノーズ”と通称されるマスクを持つが、衣川さんはこの顔つきが気に入っているそうだ。「もともと丸目4灯のクルマが好きなんです。加えてこれの場合は、グリルの横バーのなかに盾があって、一体化している感じがいいですね」

本気モードで走りたいときはセブンでサーキットに行くので、もっぱら2000GTVはドライブ用である。「峠に出かけたり、スキューバダイビングの道具を積んで海に行ったり。ちなみにダイビングは学生時代に始め、高じて今はプロのダイバーとして海洋調査などをやってるんですよ。もっともアルファ ロメオで行くのは、趣味で潜るときだけですが」

衣川さんは2000GTVに乗り始めてから、おもしろいことに気づいたという。 「兄のところを訪ねる際に、セブンでいくと『うるさい』と耳を塞いで逃げ出す幼い甥と姪が、アルファ ロメオだと『カッコいい』と寄ってくるんですよ。アルファ ロメオには、子供にもわかるカッコよさがあるんでしょうかね?」老舗ブランドだけが持つ神通力なのだろうか。

2000GTV(1972)

2000GTVの“V”はイタリア語で「速い(Veloce)」の意。1963年にデビューしたジュリア スプリントGTに始まる通称ジュリア クーペのなかで、もっとも大きくパワフルな(GTAを除く)2リッターエンジンを搭載したモデルである。72年に登場し、77年まで作られた。