episode 124 HP

STORIE Alfa Romeo Episode 1

− 誕生 −24HP(1910)

実業家のウーゴ・ステッラが若きエンジニア、ジュゼッペ・メロージに、A.L.F.A.(Anonima Lombarda Fabbrica Automobili-ロンバルダ自動車製造会社)第1号車の製作を依頼したのは1909年9月。A.L.F.A.がフランスの自動車メーカー、ダラックを買収し、設立される以前のことだった。依頼を受けたメロージはミラノのカプッチョ通り17番にある自宅で、24HPの設計に取り掛かった。そして1910年1月1日、メロージはその車の設計図を経営陣に提出した。

24HPのシャシーは、C型鋼のクロスメンバーで補強したフレームに、半楕円形リーフスプリング式のサスペンションを採用。ドラム式のリアブレーキは、手足の両方から操作できる構造となっていた。エンジンは、鋳鉄の一体構造で、4気筒サイドバルブ方式を採用。タペットを介してカムシャフトを駆動した。排気量は4,084ccで、最高出力42hp/2,200rpmを発生。後に45hp/2,400rpmへと引き上げられた。前進4段と後退用ギアを持つトランスミッションは、プロペラシャフトを介して、駆動力をリアアクスルへと伝達した。リアアクスルはスチール製のリジット式で、4輪のスポーク式ホイールで約1,000kgの車体を支えた。最高速度は100km/hとされる。

24HPは1913年までに、およそ200台が生産され、コルサ(レーシング)バージョンも生み出されている。第一次世界大戦が勃発すると、A.L.F.A.はイタリア軍に相当数の24HPを供給しているが、戦時中にエンジニアであり起業家だったニコラ・ロメオが経営権を得てからは、生産設備は航空機用エンジンなどの軍需用の生産に切り替えられた。

24HPをベースに作られたコルサバージョンは、2シーターのオープンボディを採用し、車重は870kgと標準モデルに比べて大幅に軽く仕上げられた。そして数々の競技に参戦し、好成績を収めている。1911年のタルガ・フローリオでは、ニーノ・フランキーニが激しい雨の中、チェイラノの駆るSCATに6分以上の差をつけ、レースをリード。その後ニーノは、跳ね上げられた泥により視界をふさがれるアクシデントに見舞われ、走行中にホイールを損傷。リタイアを余儀なくされたが、コルサバージョンの速さを世にアピールすることに成功した。

戦時中に航空機用エンジンの生産も手掛けたアルファ ロメオ。ウーゴ・ステッラは、将来的なビジネスチャンスが望めないなか、A.L.F.A.製エンジンを航空機に搭載するプロジェクトにGOサインを出した。その時の彼の言い分はこうだった。「A.L.F.A.のエンジンを搭載した航空機が、安全かつ確実にフライトを終えれば、同じエンジンを搭載するA.L.F.A.車の乗客は、故障への不安を一切感じることなく、安心して旅行を楽しめるだろう」

エンジン直列4気筒縦置き フロントエンジン
構造モノブロック 鋳鉄ヘッド
排気量4084cc
ボア×ストローク100×130mm
バルブ形式ラテラル式・タイミングギアドライブ
バルブ数気筒あたり2バルブ
圧縮比4.2:1
燃料供給方式キャブレター
イグニッションマグネット式
冷却方式水冷
オイル循環方式ウェットサンプ
最高出力42hp/2200rpm
トランスミッションダイレクトドライブ・2枚羽プロペラ
車体形状バイプレーン
シャシークロスメンバー付きフレーム構造

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